2015.08.30 Sunday
エリック・サティ「スポーツと気晴らし」で気晴らしを!
Erik Satie,Classical Piano Sheet Music
Dover Publications (2012-05-17) |
本日まで東京で開かれていた「異能の作曲家 エリック・サティとその時代展」(次は、浜松市美術館 2015年9月12日(土)−11月1日(日))ですが、エリック・サティのことは昔からとても「面白い作曲家」と思ってピアノ曲全集のレコードを持っていた身としては当然の事興味深々でしたが、大都会の真ん中まで出かけるのは億劫・・・ということで結局は行きませんでした。
その代わりに、ネットで展覧会の図録と「スポーツと気晴らし」と言う曲の楽譜を最近になって購入して行った気分をちょっぴり味わってみました。図録は送料込みで3000円ちょっと、楽譜は輸入版なのでポチリとやってから海を渡って来たらしくて日数がかかりましたが、1000円少々ですので内容を考えたら安いと思います。昔からこの曲名は知っていましたが、「変な曲」なのであろうという予想をボンヤリと抱いた程度の認識しか無く、今回初めて内容を知りましたね。
楽譜は「Twenty Short Pieces for Piano (Sports et Divertissements) (Dover Music for Piano)」と言う薄手のペーパーバックで、表紙のみカラー、その他は白黒です。基本的にはサティの手書きの音符やフランス語をそのままコピーして、その他は英語です。五線譜も手書き風で、音符や文字はかなり個性的な筆跡ながら「味」があります。(笑)音符の間に何やら言葉書かれていて、どうやらこれを「朗読」することもあったらしい?
この楽譜、国内ではヤマハなどでも買えるという話もありますし、昔は「全音」からカラーの高級復刻版が出ていたけれど廃版で、今は手書きではない簡素化された版がでているらしい。ま・・・手書きの音符じゃ弾けないのかもしれませんが・・・。
図録は厚手の立派なもので、人間「サティ」の生涯が丁寧に解説されている印象・・・。時代を映すポスターなどの資料も豊富でこれだけでも安いと思いますが、何とCDまで付いています!!代表曲のピアノ曲の他、「スポーツと気晴らし」等のちょっと珍しい曲も入っていてトータル73分程と充実しています!NAXOSの音源らしく、私の知らない演奏家ながらサティの変人ぶりが伝わる誠実な演奏ぶり・・・かな?(笑)
「スポーツと気晴らし」は、楽譜の題名は「ピアノのための20の小品集」となっていますが、「序文」にも曲が書かれていて、本文は20枚の絵に合わせた20曲のピアノ曲からなっていますので、実際のところは21曲が収録されています。初めてこの楽譜を見たときは絵の下側に小さく英語の解説風の文があって何だろうと思ったのですが、良く良く見たら楽譜の中に書かれたサティの自筆の文の英訳と分かりました。「図録」ではこの作品は小さなカラー写真のみで音符を拾う事さえ難しいサイズですので楽譜買っておいて良かった・・・!!
さてこの英語・・・何となく分かりますが、結構長い序文などもあるので「う〜〜〜ん」と思っていたら・・・・何と「図録」の最後の資料編に全文の「和訳」がありました!!いや〜図録買っておいて良かった〜!!ナイス自分!!(笑)
ということで、全くの偶然ですが、サティの変な曲の事を自分なりに知ることができるという素敵な体験・・・音楽家サティの人となり、溢れるエスプリを感じることができましたね。
雨でスポーツはできなかったけれど、良い気晴らしが出来たいうことで・・・これだから変人が好きなのさ!(笑)