う〜ん・・・13回目か・・・随分来ました・・・。
今回は第26曲から。
26、
Sospirando(ソスピランド) 作曲 Clara 1:31
第3話の最後。萩乃のいない夜を過すマリ。BLUE艦橋の萩乃。それぞれを思う静かな夜・・・印象的な場面の曲です。Sospirandoは、音楽用語辞典では「嘆いて.苦悩に満ちて.悲しみに沈んで」とあるけれど、ピアノソロで、シンプルなメロディーが流れる優しく美しい曲。
13や
17に通じる・・・密やかな美しさ・・・夜の音楽・・・。
第4話、第6話、第9話、第13話でも。13話でのミッチーの、涙の訴えが胸を打つ・・・。
第3話。
ノヴァールとの接触のため学園を抜け出した萩乃。萩乃を思い、上の空の一日を過ごしたマリ・・・。調理実習の失敗もあってすごすごと部屋に戻ったマリは、パジャマに着替えてため息をつき・・・目の前の萩乃のベッドを見ながら前夜の出来事を思い起こす・・・。
マリに触れたため接触テレパスの衝撃を受け、床に倒れて息も絶え絶えに苦しむ萩乃・・・。
「大丈夫?・・・少し楽にした方が・・・」心配して萩乃の肩に手を触れようとするマリ・・・。
「触らないで!!」再度の衝撃を恐れて叫ぶ萩乃。
「あっ!」萩乃の剣幕に思わず手を止め、体を起こして眉をひそめるマリ。
「あなたね、大体どう言うつもりなの?!」気色ばむマリ。
「いきなり人の首を絞めてみたり、同室にさせてみたり、一体何が狙いなのよ!??」
無言のまま、荒い息の下でマリを見つめる萩乃・・・。
「あたしをどうしようって言うの!??」床に手をつき、萩乃の顔を覗き込むようにして問いただすマリ・・・唇をかみしめて耐える萩乃・・・。
「別に・・・どうもしやしないわよ!」マリから顔を背けながら当然のように言う萩乃・・・。
「そう・・・そう言うつもり!?それならこっちにも考えがあるわ!」一瞬ハッとした後、険しい表情で叫ぶマリ・・・。
照明を消して暗くなった部屋。一人ベッドに入り、天井を見つめながらさらに記憶をたどるマリ・・・。
「眠らないの・・・?」ささやくような萩乃の声・・・。
「あなたこそ・・・先に寝なさいよ!」トゲのある言葉を返すマリ・・・。
制服姿のまま、ベッドを背に膝を抱えて床に座り、互いににらみ合うかのようなマリと萩乃・・・。
一つだけ明りの点いた萩乃の机のランプ。その光の下、無言のままの・・・マリと・・・萩乃・・・。
ベッドの中で眠れぬままに時を過ごし、壁に向かって寝入ろうとうするマリ・・・。
BLUE艦橋。無言で前をみつめたまま、マリと過ごした夜を思う萩乃・・・・。
ウトウトをしたかと思うと、首をうなだれてうたた寝をするマリ・・・じっと見つめる萩乃・・・・。
切ない表情を浮かべる萩乃・・・・。脳裏に浮かぶ・・・炎に包まれる神隠島・・・泣きじゃくる少女の記憶・・・辛そうに、ため息をつく萩乃・・・。
つと立ち上がり、上掛けを手にマリに歩み寄り、その肩に掛ける萩乃・・・。
「
んん・・・・・」寝息をたてるマリ・・・。
「もう・・・二度と・・・・」マリを見つめながら・・・囁く・・・萩乃・・・。
第4話。
第4話では、冒頭で第3話の光景が繰り返される・・・。
第6話。
第6話では前半と後半の2つの場面で使われています。
夏休み前の考査の化学で「ぶっちぎりのワースト1」の成績を収めたマリ。(笑)化学実験室で、追試前の特訓を祐子先生から受ける事に・・・。
「そうじゃなくて・・・・水に溶けにくい気体を集める時に使うのは水上置換よ・・・」肩越しに覗き込んで説明する祐子先生。顔を赤らめて先生を見上げるマリ・・・。
「・・・上方置換て言うのは、空気より軽い・・・・ん?」マリの様子に気付いて体を起こす先生。
「もう!・・・こうら!!」あきれたように指でマリのおでこをつつく先生。
「えへへへへ・・・へ・・・」思わず照れ笑いをするマリ。(笑)
月の照らす青海寮。
化学の教科書を広げて勉強するマリ。
「ん・・・・と・・・温度が一定ならば、一定量の気体の体積は圧力に反比例する・・・と。ふ〜・・・・」頭を振り、首筋をもみながらため息をつくマリ・・・。
紅茶のポットを手に廊下を歩くマリ。読書室から聞こえてくるのは、親衛隊たちのために
英語のテキストを読む萩乃の声。その声をじっと聞くマリ・・・。
Two households both alike in dignity,In fair Verona, where we lay our scene,From ancient grudge break to new mutiny,Where civil blood ・・・
食堂で一人ノートを広げ、頬杖をついて考え込むミッチー。やってくるマリ。
「あ・・・マリさん。まだ起きてたんですか?」
「うん。ミッチーこそ、お芝居の?」
「えぇ・・・脚本なんて初めてだから・・・何を書いたら良いのかさっぱり思い付かなくて・・・」
「そっか・・・大変だね・・・」
「粗筋だけでも、夏休み前に決めちゃいたかったんですけど・・・」
「きっと、ミッチーが一番見たい!!って思うお話を書けば良いんだよ・・・」
「そうですね・・・」ほっとしたように答えるミッチー・・・。
花火大会の喧噪をよそに、マリの「捕獲」を目指したアザナエルの攻撃を逃れ、学園への暗い夜道を辿るマリと祐子先生。うつむいたまま、祐子先生の謝罪と忠告の言葉を聞いていたが、別れをほのめかす祐子先生に気付いたマリ・・・。
「最・・後?」顔を上げて問いかけるように囁くマリ。
「ふ・・・秘密調査官の正体がばれちゃったら、もう意味はないわ・・・。2学期からはきっと、私の後任が来ることになると思う・・・」自嘲気味に答える祐子先生。その言葉を聞きながら、顔を伏せるマリ・・・。
「
ヤダッ!!」突然叫び、先生にしがみつくマリ!
「あ!マリちゃん!?」マリを抱き留める祐子先生。
「先生は・・・祐子先生は秘密何とかかもしれないけど、私の先生なんでしょう?!」泣きながら問いかけるマリ・・・。
「えぇ・・・・・・・そうよ・・・」一瞬言葉に詰まりながら、答える先生。
「だったら・・・・
だったら最後まで!私に勉強教えてよ〜!!先生〜!!」泣きながら、祐子先生を見上げ、懸命に訴えるマリ。
「・・・マリちゃん・・・・」その様子に打たれる祐子先生・・・。
「・・・その代わり・・・今度赤点取ったら・・・承知しないわよ・・・・」マリを抱きしめながら、ホッとしたように告げる先生・・・。
辺りを満たす虫の声・・・暗い夜空には・・・満月・・・・。
近海の海上。黒煙を上げるアザナエルの乗機。
「あなたを・・・拘束します」銃をアザナエルに向け、フライトスーツを着て長い髪をなびかせながら、静かに告げる萩乃・・・。
「勝手にしろ!」吐き捨てるように答えるアザナエル。
月の光に浮かび上がる、「BLUE」の姿・・・。
第9話。
劇の着想を得たミッチーは夜を徹して脚本に打ち込む。朝になり、様子を見るため部屋にやってきたマリは、ジャージ姿で机に突っ伏したままのミッチーを見つけてあきれるが・・・。
「あら!?」床の上から机の上まで、沢山の本が散らばった部屋。その様子に気付くマリ。
「ん・・・?」背後からミッチーの寝顔を覗き込むマリ・・・。
「頑張ってんだ・・・・脚本・・・」納得したように肯くマリ・・・。
「・・・・ん・・・・?」ふと気付いて柱の時計に目をやるマリ。
「って言ってる場合じゃ無〜い!!」8時33分を示す時計に、大慌てするマリ。(笑)
第13話。
遂に始まったアルメの侵攻。劇も中断され、聴衆もいなくなった講堂。萩乃が跳び去って残された祐子先生と仲間たち。恐怖と困惑がないまぜになり、思わず萩乃の「裏切り」を口にする親衛隊・・・。その声に、踏みにじられ、置き去りにされた劇のプログラムを拾い、胸に抱きしめたままのミッチーが叫ぶ・・・。
「違います!!」皆に背を向けたまま絶叫するミッチー・・・。その声に驚く仲間たち。
「ミッチー・・・」潤んだ目で見つめるマリ・・・。
「千光寺さんは・・・千光寺さんは・・・きっと、わたしたちを護るために出て行ったんです・・・」肩を振るわせて訴えるミッチー・・・。目を伏せる親衛隊・・・。
「だって・・・誰よりも一生懸命に・・・このお芝居をやろうとしてくれてて・・・」痛ましそうに見つめる朱音と船津丸・・・。
「わたしと・・・頑張ろうって・・・
約束したんです!」泣きながら皆に向き直るミッチー・・・。
「うっ・・・」打たれる祐子先生・・・。
「地球人じゃないかもしれないけど・・・スパイなんかの訳ないじゃないですか!」涙を流しながら、顔を上げ訴えるミッチー・・・。
「頭がとっても良くって・・・勉強もスポーツもすっごく出来て・・・あの千光寺さんが・・・」震える手でプログラムを握りしめ、笑顔を浮かべながら・・・泣くミッチー・・・。
「スパイなんかの訳・・・
ないじゃないですか・・・」顔を伏せ・・・肩を振るわせるミッチー・・・。
轟音とともに揺れる講堂・・・。
「さあ・・・とにかくみんな裏の林に!」気を取り直して、舞台上の仲間たちに呼びかける祐子先生。うつむいたままのマリ・・・。
「・・・・・!!」意を決したように顔を上げ、舞台から駆け出すマリ。
「あっ!マリちゃん!!」驚く祐子先生と仲間たち。
「あ・・・マリさん・・・・」マリの背中を見送るミッチー・・・。
萩乃と同じように・・・白い光に包まれ・・・消えていく・・・マリ・・・。
>Sospirandoは、音楽用語辞典では「嘆いて.苦悩に満ちて.悲しみに沈んで」とある
文字通りの曲ではありますが淡々とした美しい曲です。確かに「記憶」に苦しむ萩乃の為の命名と思えますが、13話を除くとそのような意味合いは薄く、少女たちの心の交流場面という感じです。
13話は余りに悲しく・・・美しい場面です。第1話で流れる
第8曲 Nostalgiaと同じ台詞が聞こえて、この場面の悲劇性を際だたせます・・・。その場面に居合わせた仲間たち・・・全員にとっての悲しい記憶・・・。
サウンドトラックも初出順に並んでいますから、結末に向かって次第に辛い曲が多くなります。でも・・・しっかりと見つめなくては・・・。