雪太郎のつぶやき

美しいもの、面白いもの、切ないもの、考えさせる物・・・。一人が好きだけど、独りじゃ寂しい。そんな私のつぶやき・・・・。
クラシック音楽が苦手な人にはお薦めできません。暗いのが嫌いな人にはお薦めできません!!お子様にもお薦めできません!!
[謝辞]
父と母に、家族に、多くの慰めと喜びを与えてくれた、過去、現在、そして未来の芸術家達に、感謝!!
[おことわり]
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2008.08.31 Sunday

冷静な目

昨日と今日の毎日新聞朝刊から少々・・・。

昨日の記事は「きしむ境界 日中韓の底流」という、栗林忠男氏による国際政治に関する5回連載コラムの最終回。

「竹島問題」「東シナ海ガス田問題」「尖閣諸島問題」などの領土問題は、「資源ナショナリズム」の高まりや日中韓の間の「歴史認識」も絡んでどうにもならない泥沼状態に見える。栗林氏は連載の最終回に当たって、これらの問題の処方箋を示していた。

TVなどで見ている範囲では、これらの問題に関しての日本政府の対応は「粘り強く話し合いを続ける」の一言でしかないような感じ、もちろん実力行使など出来るわけも無いから当然だけど・・・。対して、新聞の投書などでは「国際司法裁判所」で処理したら?などという話も時々あり、私も、感情的になり易いデリケートな問題だから裁判所でスッキリやってもらった方が良いなと思っていましたし、実際にシンガポールとマレーシアの間の領土問題はこれで解決したそうだ。

さて栗林氏は・・・「棚上げこそ解決策」と明快。

『問題の解決は境界を乗り越えて発想しないといけない。国境を守っている意味は、自分たちのものであると同時に、開かれたものにするためでもあるという発想が求められる。自国の権益を主張するだけで終わりではないのだ』
『境界を巡る争いの最終的な解決とは、問題を棚上げすることだ。それは問題の先送りではない。漁業・天然資源だけでなく、環境保全や観光面での活用など広い視点で互いが満足する解決を探る方法なのだ
『そのためには、お互いが何での言い合える信頼関係を醸成することが大切だ。相手を刺激するからといって言うべきことを控える外交ではなく、文化、スポーツなどの交流も通じて、時間をかけても新しい関係を作っていくべきだ

そうか、所詮どちらかが全面的に「正しい」解決策など有り得ないのであるから、「棚上げ」して双方の利益になる方法を探った方が「得」ということか。たしかにこれこそ「現実的」かもしれない。実際に「東シナ海ガス田問題」はその方向に向かっているようですしね。

そうなると当面の問題は「言いたいことを互いに言い合える関係作り」かな?特に韓国が相手だと大変そうだけど、「導火線」に火を点ける覚悟のある人が今の政治家や役人にいるのだろうか?(笑)

続いて今日の記事から。

「時代の風」というコラムで防衛大学校長五百旗頭真氏が書いている。「インド洋での給油活動」に関して「国際連携が安保の根幹」と説く。

まずは日本とドイツの間のパートナーシップについて触れている。今年4月のアデン湾での海賊による日本のタンカー襲撃事件、1997年アルバニア騒乱時には日本人10名ほども救出、など過去2回にわたって日本はドイツに助けられた。日本もまた、スハルト末期のインドネシアにおける邦人救出作戦においてドイツ人100名余りのケアを託されて作戦の立案までされたという。このときは実行前に事態は収束したため事無きを得た・・・。

さすがに、日米間のパートナーシップを真っ先に取り上げることをしないところがうまい。(笑)

そして対テロリストにしろ対海賊にしろ、日本単独で立ち向かうことは経済的にも政治的にも実際的ではなく、多くの国々との協調によって対応することこそが日本に残された道だと説く。

だから・・・「インド洋での給油活動」も同様だと言う。

確かに「国際連携が安保の根幹」は正しいと思うが・・・現状での「給油活動」続行というのは・・・どうなのだろう?微妙に論点がズラされているような気が・・・。(笑)国会の場での、足の引っ張り合いの片棒担ぎに見えなくもないところが惜しいな。(笑)

五百旗頭氏が民間人だったら余り感じないのかもしれないが、立場が立場だと何だかきな臭いものを感じるのも確か。でも・・・言ってることは正論にも思える。

結局のところ、憲法解釈から始まって堂々巡りをしているような日本の現状が歯がゆい気がする。「普通の国」として「武力行使」を伴う「PKO活動」に参加するのかどうか。そしてそのために必要ならば、「改憲」まで視野に入れた大人の議論をするべきじゃないかと思う。

それこそが「真の国際連携」につながる唯一の道じゃないのだろうか?

なんちゃって〜硬いな〜。(笑)

最後は軽く「発信箱」という小さな署名記事。「いい父親はいない」と題して記者が正直なところを開陳。(笑)

『男は幾つになっても子供っぽい。エゴ、我を捨てきれない。思春期の子を持つ親は大体40代から50代前半だが、それは仕事の出来る時期と重なり、子を忘れがちだ。さらに、人は時代、高齢化と共に幼児化し、今の50歳はかつての30代後半の感覚で生きている。達観からはほど遠い』

その結果、子供との会話が減りいい父親にはなれない・・・。なれるとしてもいい祖父かも・・・と続く。でも最後はそれなりに・・・。

『でも、少なくとも共にいる。1日30分でも、父親の立場を忘れ、子の年齢に立ち戻る。そんな柔軟性が必要なのではないか。愛されるのが人生の目標だとすれば、まずは子に愛されなければ』

はいはい・・・親なんてなりたくてなった訳でもなく、いい父親に、なんて考えたことも無い。だからいいんです嫌われたって。さっさと大きくなって・・・勝手に生きて行ってくれたまえ。

ただひとつ願おう・・・人に愛される存在になってくれれば・・・いいな・・・と。

ちょっと暑くて・・・音楽を聴く気にもならないので思いつくまま書きましたが、自分の子供や家族のことになると中々冷静になれないのが悲しいね。

まだまだ・・・ガキだ。(笑)財布

2008.08.31 Sunday

三田村 信行「風の陰陽師 3」

風の陰陽師 3 (3)
風の陰陽師 3 (3)
三田村 信行 (2008年7月刊)

シリーズ第3巻です。表紙のイラストは清明とボディーガードの赤眉。赤眉って本身は狐でとても強いのだけれど・・・雌雄が不明・・・ひょっとしたらこいつ・・・。(笑)

さて、この「陰陽師 安部清明」という人物を主人公とした物語はこの本の他にも多数の著者によって世に出ているようですが、ある程度はストーリー的に共通点もあるのでしょうね。ただ、どの程度同じでどの程度違うか?ということになると他の本を読んだことが無い私には何も言えませんし、同様に三田村氏の「風の陰陽師」シリーズの特徴がどうこうとも言えないのがちょっと残念かな・・・。

第3巻の清明は・・・2巻に続いて、同じ悪役たちとの新たな対決が続きます。過去の悪霊を呼び出して「朝廷」を作り、そこで思いのままに権力を振るうことを目指す者。また、清明の故郷とも言える「森」を乗っ取るため、人間たちも巻き込んで陰謀を巡らす者・・。さらには・・・新たな新天地を目指して京を離れる者・・・。

若き清明は己の力の限りを尽くして戦います。そして・・・結末は・・・・切ない・・・。

「風」はあまねく世界を巡り、その中に佇む者を慰め、あるいは翻弄する。されど目には見えず、ただただ孤独に虚空を進むのみ・・・。

清明もまた、愛する者たちのために戦うが、人としての幸とは無縁の存在か?

友は去り、愛する者は身罷り、家族は遠き存在となる。ただ一人京に残される清明の心には・・・風が・・・。

ああ清明・・・悲しみを背負い、孤独に耐え、それでも歩き続ける君の背中・・・立派な大人のそれとなったのだ・・・。

あとがきによると続刊も予定されているということです。楽しみに待ちましょう。読書

2008.08.30 Saturday

ドヴォルザーク「4つのロマンチックな小品 (Romantické kusy) 作品75」

先日FMで聴いて気になっていた曲ですが、検索したところCDが1枚ありましたので注文しました。ところが・・・色々と物入りで・・・やむなくキャンセルに・・・。(笑)

ま〜そのうち聴けるだろうと思って我慢したのですが、今朝HMVからのメールを見ていて、ふと思いついてダウンロードできないかと検索したところ・・・ヒットしました!

それも庄司紗矢香の演奏で1曲150円です!

いそいそと手続きして・・・DL実行して聴いたのですが・・・・え???短い???・・・・あっ!!・・・第1曲だけ???!!!!

あ〜あ・・・ロマンチックも4分の一だけか・・・。(笑)

う〜ん・・・代わりに「ポニョ」でも買おうかな・・・視聴してみたらやはり良いぞ〜!!(笑)ムード

2008.08.29 Friday

要チェック!

今夜も雨と雷が凄かったですね。短時間でしたが停電になって、辺り一帯真っ暗になり・・・ちょっとワクワク。(笑)家は高台なので浸水の心配は無いのですがこれだけ降るとどこでどんな被害が出るか分かりません。皆様もご用心下さい・・・。

今週は仕事も暇で、結局毎日のようにFMを聴いていました。

昨日の放送はプロムスらしく分かり易い曲目でしたね。中でもラフマニノフの「交響曲第2番 ホ短調 作品27」は聴き物でした。そして今日も・・・ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲 作品43」が・・・。

「のだめ」ブームに乗って一躍巨匠の仲間入りを果たした?(笑)ラフマニノフですが、話題になればなるほど無視したくなる私でも、一旦聴いてみると・・・中々良いです。(笑)

どちらの曲もTVやラジオで昔から頻繁に使われていて、曲名は知らなくても聴いてみれば誰でも知ってる曲です。クラシックの曲として改めて聴くと、そのメロディーのインパクトの強さに驚きます。やはり、ラフマニノフって凄いやつです。

ただ・・・曲自体は・・・純クラシックというにはちょっと軽いですね。映画やドラマのテーマ曲という感じの軽さがあります。その部分が気楽に聞けて単純に楽しめて良い!!という人もいると思いますし、人それぞれ、色々あって良いでしょう。

さて、雨も小降りになりました・・・。(笑)

来週のFM放送は・・・色々ありますね・・・お好みでどうぞ・・・。(笑)

私の要チェック番組は日曜日深夜のBS2「クラシック・ロイヤルシート」。

 ベルリン・フィルのヨーロッパ・コンサート2007

チャンネル :BS2
放送日 :2008年 8月31日(日)
放送時間 :翌日午前2:14〜翌日午前4:00(106分)
                          
「舞台神聖祭典劇“パルシファル”前奏曲」   ワーグナー作曲
                              
「バイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 作品102」
「交響曲 第4番 ホ短調 作品98」            
                       ブラームス作曲
                              
            (バイオリン)リサ・バティアシヴィリ
                 (チェロ)トルルス・モルク
        (管弦楽)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
                  (指揮)サイモン・ラトル
                              
  〜ドイツ ベルリン                   
        オーバーシュプレー・ケーブル工場で録画〜  

5月にも放送されていて、私も少しだけ見て関心したコンサートです。今回はきちんと録画して聴いてみようと思います。

その他には・・・ちょっと面白そうな番組が・・・日曜日の午後1時35分から2時5分までのNHK総合TV。

「課外授業 ようこそ先輩「一歩踏み出す勇気」」という教育ドキュメンタリー番組?指揮者の西本智実さんが登場して子供たちを泣かせるらしい・・・。(笑)

『「最後はオーケストラに向かって指揮をします!」舞台は大阪音楽大学オペラハウス、オーケストラ総勢70人、演目はチャイコフスキー「白鳥の湖」。そして、指揮者はもちろん6年生の子どもたち!

でも、実際やってみたら、やっぱり「指揮」って大変だった!指揮をする前にまず、指揮台の上にあがることにガチガチに緊張する子どもたち。台の真ん中に立てない・・・振ってた指揮棒が飛んじゃった・・・

大舞台に向かう子どもたちに、西本智実さんが今回の授業で経験してほしいこと。それは、何かをやれたという自信、指揮台の20cmを “1歩踏み出す勇気”。』
(〜NHK−HP)

その他・・・。

フランツ・ウェルザー・メストのブルックナー井上道義のショスタコービチ等、どちらも再放送だと思いますがいかが?

ついでにもう一つ。
「クラシックミステリー名曲探偵アマデウス」も面白い。
明日の午後は「新世界から」、日曜夜は「ショパン」。この番組って結構本格的な内容で薀蓄好きな方にはお勧めですね〜。

う〜ん探せばあるものですね〜、お暇な方はどうぞ。(笑)ムード

2008.08.28 Thursday

償いの証し

昨日の毎日新聞「ひと」欄から。

このコラムは、時事問題や話題に関連した人物を一人取り上げて紹介するとても小さなコラムですが、時々考えさせられる記事が載ります。

今回紹介されたのはドイツ人のクリスティアン・シュタファさん(48)。ドイツのNGO「行動 償いの証し」事務局長という人。このNGOは、50年前に一人のキリスト者が「ドイツ人が壊したものを若者が修復する」というボランティア活動を目的にはじめた組織らしい。

教会の修復からはじめ、ユダヤ人大虐殺の犠牲者の支援や強制収容所跡地の草むしりなども。そして近年は、他国の若者たちも参加してそれぞれの歴史認識を語り合い、互いの信頼回復に繋げようという活動にも・・・。

『我々が苦しめた諸国民に対し、償いのため行動することをゆるしてもらう。償えたかどうかも被害者に判断してもらうのです

さらには、自らの家族の中の、ユダヤ人問題で苦しみ傷ついた祖父母、母親や自分の過去から語る。

『歴史は人の記憶の中で生きている、それが時に、他者との摩擦を引き起こす』
『平和は、そうした心の痛みを導くことから作られるのです』

被害者の記憶の中の痛みを直視し、互いの思いを述べあって理解を深めようと言うことでしょうか?私の理解力でははっきりとは言えませんが、実際に行動している人間の言葉は重い。

今回は、たまたまこのNGOが紹介されましたが、あの国のことですから同じような活動を続けてきた組織が沢山ありそうに思えます。ただただ「反省の言葉を繰り返す」だけでなく、行動を通して「証し」を積み重ねていくドイツ人、その結果としての50年か・・・。

いまだに、周囲の国々から事ある毎に胡散臭いと思われているこの国とはずいぶん違う。これだけの「実績」があってこその、国際政治の場での「発言力」なのでしょうね。

>償えたかどうかも被害者に判断してもらうのです

「戦争責任」という言葉が持ち出される時、正直言って「もういい加減にしたら?」と思い勝ちな自分も含めて、いまの日本人に欠けている考え方かもしれない・・・。

今からでも遅くは無いと思いたいが・・・果たして・・・。ホットコーヒー

2008.08.27 Wednesday

三田村 信行「風の陰陽師 2 ねむり姫 」

風の陰陽師 2 (2)
風の陰陽師 2 (2)
三田村 信行 (2007年12月刊)

シリーズ第2巻。第1巻に続いて若き陰陽師「安部清明」の活躍が描かれる。表紙は凛々しい清明、そして共に思いを寄せ合う咲耶子姫・・・・。

第1巻では、清明の生い立ちと陰陽師としての修行、そしてその成果を天下に示す場面で終わりましたが、第2巻での清明は、朝廷内の権力争いに巻き込まれながらも姫のために決死の戦いを繰り広げます。印象的なのは清明の陰陽師としての手腕、ではなく、仲間や家族、思いを寄せる人に対する誠実な態度ですね。

京の空を覆う闇の下、夢の中に囚われた姫を救うことが別れにつながり、夢の中であれば、いつまでも手を繋ぎ笑顔で語り合えると知りながら・・・それでも清明は・・・。

どれだけ惹かれ合っていても、身分の違いは乗り越えられない・・・。清明の初恋ははかなく終わる・・・。切ない結末ですが、清明は凛々しく生きていくのです・・・。

陰陽師という存在は、歴史の表舞台に出ること無く影の部分で生きた人間なのでしょうね。「権力争いの裏側で蠢く存在」ではあっても、自らの信ずる処によって、自らの正義を貫こうとする清明。苦難の道を選ぶ事になりそうな彼の、これからの成長を見守ろう・・・。読書

2008.08.25 Monday

パーヴォ・ヤルヴィ指揮/フランクフルト放送交響楽団演奏会

今日はちょっと早めに帰宅できましたのでNHK-FMを早速聴きます・・・。(笑)

− 特集 ヨーロッパ夏の音楽祭 −(1)
  〜ラインガウ音楽祭2008から〜

 ▽パーヴォ・ヤルヴィ指揮、フランクフルト放送交響楽団

「交響曲 第10番から“アダージョ”」     マーラー作曲
                      (28分00秒)

「交響曲 第4番 ト長調」           マーラー作曲
                    (1時間1分30秒)
              (ソプラノ)ゲニア・キューマイア

            (管弦楽)フランクフルト放送交響楽団
                 (指揮)パーヴォ・ヤルヴィ
  〜ドイツ・エーベルバッハ修道院で収録〜
                   <2008/6/28>
  (ヘッセン放送協会提供)
(〜NHK-HP)

う〜ん・・・エーベルバッハ修道院・・・相変わらず良い音です。
弦は潤いに満ち、ティンパニーは量感たっぷり。金管も艶やかに・・・伸びやかに・・・。

1曲目は交響曲第10番から「アダージョ」。マーラー未完の曲ですのでまじめに聴いた記憶が無いのですが、聴いてみると・・・耳タコですね〜。(笑)

どうのこうの言ってもマーラーらしく美しい曲です・・・。

2曲目は交響曲第4番

第5番以降は曲調が大きく変わっていくマーラーの交響曲の中で、全曲にわたって素朴な喜びに満ちた旋律が味わえる最後の曲かな?マーラーとしては「小さな」4楽章の交響曲ですが、随所にスケールの大きな聴き所があって引き込まれます。

豊かな響きにのって・・・深く・・・美しく歌い上げられる旋律・・・まさしく「天上の愛を夢見る牧歌」(ワルター)・・・。

wikipediaの歌詞を見ながら第4楽章を聴いていると歌詞の内容と曲が見事にマッチしていて驚かされます・・・。

歌手はソプラノのゲニア・キューマイア。初めて聴きますが、素敵な声です。派手さは無いけど、素朴で暖か・・・潤いのある声は良いですね〜!!驚いたのはこの人、検索したら沢山ヒット!!(笑)あちこちの演奏会で引っ張りだこの売れっ子歌手のようですね。よく見たら、水曜日の放送でも登場します。聞き物ですよ〜!!

今日は曲目的にちょっと小粒?と思って聴き始めたのですが、最初から素晴らしい音が流れ出して聞き惚れました。やはりマーラーは良いです。聴いて良かった〜!!

ここのところクラシックを聴くにはぴったりの涼しい日が続いています。でも、このまま秋になるとも思えません、聴けるときに集中して聴いておきましょうね。ムード

2008.08.23 Saturday

来週の放送

昨日の夜、帰宅後すぐにFMをつけたら素敵なメロディーが流れ出しました。

「四つのロマンチックな小品 作品75」   ドボルザーク作曲
「バイオリン・ソナタ 第3番 ハ短調 作品45」グリーグ作曲
(バイオリン)ジュリアン・ラクリン(ピアノ)イタマール・ゴラン
 〜東京・紀尾井ホールで収録〜  <2008/3/17>

NHK−FMのベストオブクラシックの後半だけ聴けましたが、なかなか良かったですね。特にドヴォルザークには泣けました。初めて聴きましたがCD買おうかと迷っています・・・。(笑)


ついでに来週の放送予定を見ましたところ・・・良いじゃないですか来週は!!

月曜日。
 − 特集 ヨーロッパ夏の音楽祭 −(1)
  〜ラインガウ音楽祭2008から〜

 ▽パーヴォ・ヤルヴィ指揮、フランクフルト放送交響楽団

「交響曲 第10番から“アダージョ”」     マーラー作曲
                      (28分00秒)

「交響曲 第4番 ト長調」           マーラー作曲
                    (1時間1分30秒)
              (ソプラノ)ゲニア・キューマイア

            (管弦楽)フランクフルト放送交響楽団
                 (指揮)パーヴォ・ヤルヴィ
  〜ドイツ・エーベルバッハ修道院で収録〜
                   <2008/6/28>
  (ヘッセン放送協会提供)

火曜日。
− 特集 ヨーロッパ夏の音楽祭 −(2)
  〜シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭2008から〜

 ▽ドホナーニ指揮、北ドイツ放送交響楽団

「バイオリン協奏曲 ニ長調 作品77」    ブラームス作曲
                      (43分00秒)
      (バイオリン)アラベラ・美歩・シュタインバッハー

「バレエ音楽“火の鳥”(全曲)」   ストラヴィンスキー作曲
                      (45分00秒)

               (管弦楽)北ドイツ放送交響楽団
           (指揮)クリストフ・フォン・ドホナーニ
   〜ドイツ・リューベック リューベック音楽会議場で収録〜
                   <2008/7/13>
  (北ドイツ放送協会提供)

水曜日。
− 特集 ヨーロッパ夏の音楽祭 −(3)
  〜シュティリアルテ音楽祭2008から〜

 ▽アーノンクール指揮、
        ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス演奏会

「聖体の祝日のためのオッフェルトリウム“ヴェニテ・ポプリ”
   “来たれ、もろもろの民よ”K.260」モーツァルト作曲
                       (5分20秒)
          (合唱)アルノルト・シェーンベルク合唱団
        (演奏)ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
             (指揮)ニコラウス・アーノンクール

「主日のための晩課 K.321」      モーツァルト作曲
                      (34分38秒)
「たい冠式のミサ曲 K.317」      モーツァルト作曲
                      (26分20秒)
              (ソプラノ)ゲニア・キューマイア
          (アルト)エリーザベト・フォン・マグヌス
             (テノール)ヘルベルト・リッペルト
                 (バス)フロリアン・ベシュ
          (合唱)アルノルト・シェーンベルク合唱団
       (管弦楽)ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
             (指揮)ニコラウス・アーノンクール
  〜オーストリア・シュタインツ教区教会で収録〜
                    <2008/7/6>
  (オーストリア放送協会提供)

木曜日。
− 特集 ヨーロッパ夏の音楽祭 −(4)
  〜プロムス2008から〜

 ▽ステファン・ソリョム指揮、BBCスコットランド交響楽団

「トッカータとフーガ ニ短調 BWV565(管弦楽版)」
              バッハ作曲、ヘンリー・ウッド編曲
                       (9分27秒)

「“バイオリンとホルンのための協奏曲”から“フィナーレ”」
                         スミス作曲
                      (10分00秒)
               (バイオリン)タスミン・リトル
              (ホルン)リチャード・ワトキンズ

「“幻想的小品集 作品3”から
         “第2曲 前奏曲 嬰ハ短調”(管弦楽版)」
           ラフマニノフ作曲、ヘンリー・ウッド編曲
                       (4分32秒)
「交響曲 第2番 ホ短調 作品27」    ラフマニノフ作曲
                      (54分32秒)

           (管弦楽)BBCスコットランド交響楽団
                (指揮)ステファン・ソリョム
  〜ロンドン ロイヤル・アルバート・ホールで収録〜
                    <2008/8/4>
  (イギリス放送協会)

金曜日。
− 特集 ヨーロッパ夏の音楽祭 −(5)
  〜プロムス2008から〜

 ▽レナード・スラットキン指揮、
            ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

「オリンピック・ファイア」         チェン・イー作曲
                      (10分14秒)

「パガニーニの主題による狂詩曲 作品43」 ラフマニノフ作曲
                      (24分16秒)
                  (ピアノ)オリガ・ケルン

「“富める人とラザロ”の5つのヴァリアント」
                 ヴォーン・ウィリアムズ作曲
                      (10分48秒)
「交響曲 第6番 ホ短調」    ヴォーン・ウィリアムズ作曲
                      (31分25秒)

        (管弦楽)ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
               (指揮)レナード・スラットキン
  〜ロンドン ロイヤル・アルバート・ホールで収録〜
                    <2008/8/8>
  (イギリス放送協会提供)

(〜NHK-HP)


月曜日の放送は、昨年と場所も演奏家も同じ組み合わせのライブ。曲目がちょっと小粒ですがマーラーの4番は演奏が良いと文字通り天国的な美しさが味わえますからね・・・。

火曜日、水曜日は地味系なんだけど当たればでかいぞ!!(笑)

木曜日と金曜日はプロムスのライブ。元気の良い演奏が聴けるかな?

大物は少ないですが採れたてのホヤホヤが味わえそうですよ!!

今月は高校野球やオリンピックなどが重なって、音楽番組は少なからず影響を受けましたが、来週あたりからは平常営業に戻れそうです。暑さも峠を越したようですから、久しぶりに耳を澄ませて聞き入ろうかと思いますね。

耳を澄ませると・・・・虫の声が聞えてきます・・・。(笑)ムード

2008.08.20 Wednesday

三田村 信行「風の陰陽師 1 きつね童子 」


風の陰陽師 1 (1)
三田村 信行 (2007年7月刊)

表紙の絵は二星天(にぼし・てん)と言う人の作品。いかにもライトノベル風の表紙なのだけれど、うわついた雰囲気が無く主人公である「安倍晴明」の人となりがしっかりと伝わってきます。中身の挿絵も同様で私好みのすっきりとした出来ですよ。特に良いのは257ページの挿絵・・・可愛いです・・・・。(笑)

さて、正直に言いますが、私は「陰陽師」という存在については・・・良くは知りません!(笑)

小説からアニメ、映画にゲーム・・・その他多くのメディアで取り上げられていて、どうやら呪術を使うらしい・・・位は知っていますが、歴史的な位置付けとか、そもそも本当に居たのか?なんてことになるとさっぱり???ですね。(笑)ところが、この本を読了してからwikipediaを見たところ・・・何だか本の登場人物の名前が沢山出てきて「えっ??!!」と驚いた所です。オイオイ・・・ひょっとしたら結構本格的???とちょっと見直してしまいました。(笑)

シリーズ第1巻のこの本、副題に「きつねの童子」とあるように、主人公安倍晴明の出生から思春期の入り口の辺りまでが描かれています。とは言っても大部分は清明14歳の一年間の出来事ですが・・・。出生の秘密、ひ弱な子供時代、そして数奇な運命の元、様々な出会いを通して次第に陰陽師としての頭角を現す若き晴明・・・・。

読んでいて感じるのは何とも爽やかな・・・風・・・かな?

「そなたは、なにものにもとらわれず、風のように自由に、のびやかに生きるのです」

結末で語られるこの言葉こそ、「風の陰陽師」という書名の元となったのでしょうが、物語の中で描かれる安倍晴明の姿はいかにも素直で、しなやかに生きる少年の姿です。若さ故の「世間知らず」とも「甘ったれ」とも言えますが、そのナイーブな部分を保ったままで大人になる事ができるか?あるいはどのように変わっていくか?が見ものなのではないかと思えます。

また、先ほどのwikipediaの記述をあらためて見ると、人物やエピソードなどでも、この本に書かれている内容とかなり関連が見られます。これをもって歴史的な背景を生かした創作と言えるのかどうか?ちょっと分かりませんが、感触的にはその方面を志向しているように感じます。

問題なのはそれが良い事かどうか?ですが、物語の先の展開によって判断しましょう・・・。

シリーズとしては現在3巻まで出ているようです。さらに先まであるのかまでは知らないのですが、とりあえず2、3巻も読んでみようと思います。多分、大いに楽しめるのではないか・・・と・・・期待しています。読書

2008.08.19 Tuesday

サウンドトラックから見る! アニメ「BLUE DROP」の世界 その8

今回は第12曲です。

12、 Pale(境界)作曲 三柴 理・Clara 1:50
第2話冒頭、食堂の場面の後、森の中での萩乃とツバエルの会話の場面。「どうか・・・している・・・」とつぶやく萩乃・・・エカリルと萩乃・・・どちらを選ぶか?・・・まさしく・・・境界の場面。以後、第3話、第4話、第5話、第8話、第11話、第12話と重苦しい場面で多用される。


これもたくさん使われています・・・。(笑)

第2話冒頭。
森の中でアジサシを通して会話するツバエルと萩乃。BLUEの復旧も進み、調査活動の再開を進言するツバエルに対して「もうしばらく・・・様子を見ます・・・」と答える萩乃。「コマンダー、あの事故の件でしたら、もう・・・」言いつのるツバエル・・・。
「ツバエル!・・・ごめんなさい・・・もう少し、考えさせて頂戴・・・」強い調子でツバエルの言葉を切ってから、静かに会話を終わらせる萩乃・・・。
遠ざかるアジサシを見送ってから、右手を首に当ててつぶやく萩乃・・・。
「・・・どうか・・・している・・・」
辺り一面に咲き乱れる・・・ラベンダー・・・。
BLUEの艦橋で、当惑したように、うつむいて考え込むツバエル・・・。

第3話。
萩乃のいない寮。調理実習で失敗したマリは隅の椅子に座り、改めて萩乃との異様な一夜を思い出す。同じ頃のBLUE艦橋。炎に包まれる神隠島の光景を思い出し、険しい表情でため息をつく萩乃・・・。BLUEとの会合を前に今後の対応を指示するシバリエル・・・。

第4話。
ノヴァール艦内。「事故」の報告を聞き、萩乃に詰め寄るアザナエル・・・。身じろぎもせず、一点を見つめたまま椅子に座り続ける萩乃・・・。

第5話。
突然ケルビル-の攻撃を受けたBLUE。ツバエルの報告をうける萩乃。
「分かりました。次に攻撃を受けた時は・・・私が直接指揮を執ります」
「ですが、コマンダー。相手は同胞を乗せた艦です。交戦した場合・・・我々は・・・」
動揺するツバエル。
「巻き込んでしまったわね・・・ツバエル・・・」小さく首を振ってから答える萩乃・・・。
「いえ・・・そんなことは・・・」「報告を・・・頼みます・・・」
飛び去るアジサシ。うつむいて、重いため息をつく萩乃・・・。

第8話。
「大体近頃のコマンダーは、少々フォリメに感化されすぎている・・・」青海寮の上空からシフトして消えるツバエル。校舎に向かって走るマリ。化学準備室で、自分とマリを襲った航空機について考察する祐子先生。
「まさか・・・ね?」ワープロの画面に表示された「異星人」の文字・・・。直後に、ドアをノックする萩乃の声・・・。

第11話。
BLUEからシフトしてマリの前に現れた萩乃。プールサイドでマリに謝罪する光景を偶然目撃し驚愕する祐子先生。その時、上空に現れるメガ・ボマーの巨体。
「・・・行かなくちゃ・・・」萩乃の言葉にうなずくマリ。
「萩乃!まだ・・・まだ話は終わって無いんだから!」
「・・・帰ってくるわ・・・必ず・・・」消える萩乃・・・。
「・・・絶対・・・なんだから・・・」つぶやくマリ・・・。
電話で事態を報告をする祐子先生・・・。

第12話。
「あなたたち異星人の、正体と目的を・・・教えて欲しくてね・・・」拳銃を手に、険しい表情で目の前の萩乃を詰問する祐子先生。
体育館使用の書類を提出するため、祐子先生のもとに駆けつけるミッチー。
アルメの侵攻を告げる萩乃、信じられない面持ちの祐子先生。
「私は・・・この星を・・・護りたいです・・・今は・・・」消え入るような萩乃の声・・・。
ドアの外で後ずさりし、立ちすくむミッチー・・・。



う〜ん・・・音楽も辛いですが、物語もどんどん辛くなります・・・。

第2話。萩乃がコマンダーエカリルとしてつぶやいた「どうかしている」の言葉。マリの首を絞めた自分が理解できず、調査再開を先延ばしする自分にも困惑するエカリルです。ツバエルも同様に、この時コマンダーの「変貌」を感じ取り漠然とした不安を覚えて考え込むのです。エカリルの「変貌」・・・この時から、物語は結末に向けて転がり出すのです。

第3話。萩乃の苦しむ姿を思い起こして考え込むマリ。衝撃的な出会いの故にひたすら反発するだけだったマリが、萩乃の苦悩に気づく場面ですね。同じ時、神隠島の惨劇を思い出す萩乃。二人の間の見えない絆・・・その存在を意識し始めるマリと萩乃です。
そしてシバリエルの言葉。「事故・・・か・・・」この言葉に隠された「真実」こそエカリルの「悲劇」を生んだわけです。異星人同士の悲劇的な戦いもここから始まる・・・。

第4話。この物語を語るとき「愛憎劇」という言葉が使われ、実際に様々な愛憎劇が描かれていきますが、ストーリー上でも最も目立つ形で取り上げられるのがアザナエルとエカリルの間のそれですね。アザナエルの一方的な思い込みであっても、罵倒されることを無言で受け入れるエカリルの姿は痛ましいものがあります。マリと萩乃の運命を狂わせるアザナエルの「復讐」がここから始まる・・・・。

第5話。同胞との交戦・・・苦渋の決断を下す萩乃・・・・。もう引き返せない・・・破滅に向かって踏み出す萩乃・・・・。

第8話。異星人・・・その可能性に思い至った祐子先生。萩乃に対する疑惑が、これ以降次第にふくらむ・・・。

第11話。メガボマーの飛来に、自分たちの置かれた困難な状況を理解した萩乃。「帰ってくるわ・・・必ず・・・」とは言っても・・・押さえきれない別れの予感・・・・。最後の別れの場面につながる扉が開かれる・・・・。

第12話。萩乃の話に驚愕する祐子先生・・・後ずさるミッチー・・・・。平和な学園生活の終わりが近づく・・・。

曲名の「Pale」ですが、とりあえず私は「境界」としましたが、ほかにも「青白い」とか「弱い」と言うような意味もあるようです。顔色が悪い・・・という雰囲気ですね。様々な場面で使われていますが、どの場合も登場人物の顔色は悪そうです。(笑)

「境界」という意味でこじつければ・・・「終わりの始まり」・・・でしょうか?

いずれにしろ・・・辛い曲です・・・・。ラブ

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