ではアニメ「BLUE DROP」第7話から・・・いよいよ「マリさん・・・」が聞けます・・・。
トンネルを抜け、木漏れ日の中から、セミの大合唱と眩しい夏の日差しの真っ只中に飛び込むワンボックス車・・・。「船津丸魚業」の名前の入った白い車体・・・。
「夏休みのある日、私たちは船津丸先輩の実家に、お引越しの手伝いかたがた遊びに行くことになりました・・・」ミッチーの言葉・・・。スナックを食べ続ける船津丸。はしゃぐマリと朱音。(笑)物静かに読書する萩乃・・・。
車の左側に広がる海!!港から港へと引っ越すという船津丸漁業の無数の漁船が、大漁旗を掲げ、汽笛を鳴らしながら車と逆方向に向かって進んで行く・・・。驚くミッチーたち・・・。
「お〜〜〜〜い!!」
サンルーフから上半身を出したマリが、手を振りながら漁船に向かって叫ぶ!!それに応える舟の男達・・・。陸と海の間で交わされる・・・声と声・・・・。
「舟の引越しなんて・・・何だかロマンチックで・・・・何かが起きそうな・・・・・ドキドキの予感です!!」
涼やかな萩乃の顔を見つめ、マリの声を聞きながら・・・頬を染めて興奮するミッチー・・・。(笑)
走り去る車・・・白い雲と青い空・・・眩しい陽光・・・。
「Crinum」(穢れない・・・心・・・)
車を降りた一同。目の前に拡がる海と、見上げるような石段の上の船津丸の実家。驚く朱音たち・・・。ジーパン姿の朱音とマリ。オレンジ色?のワンピース?姿のミッチー。そして・・・白いツバ広の帽子に・・・長めのゆったりとした白いワンピース姿の萩乃・・・。
瓦葺の立派な構えの門を入る一同。挨拶に応える船津丸の姉の声・・・。
涼しげな風鈴の音・・・。
何かを見下ろすマリ、萩乃、朱音とミッチーの顔・・・。視線の先には・・・手をばたつかせる赤ん坊・・・。
「何考えてんだろ・・・?」「・・・さぁ・・・・?」「どこ見てんのか・・・?よく分かんね〜な・・・」「あ・・私見た・・・」困惑するマリ、萩乃、朱音とミッチー・・・。(笑)
意味不明にはしゃぐ赤ん坊。(笑)
「オイオイ・・・見せもんじゃないぞ〜・・・」ウチワで仰ぎながら呆れたように声をかける船津丸。
「あらあら・・・良かったわねノリちゃん・・・綺麗なお姉さんが大勢来てくれて・・・」「あたしがやるよ!!姉ちゃん!」「そう?ありがとう!」麦茶を持って部屋に入ってきた船津丸の姉。身重の姉(船津丸ゆり子)を気遣う船津丸。
「・・・にしたって全くさ〜・・・。一人でも大変なのに・・・少しは考えろよな〜!まさかこの調子で、毎年生む気じゃないだろうね?!!」「あ・・・バッカね〜!!」戯れる姉と妹。(笑)
「
寮長のお姉さん・・・綺麗な方ですね・・・」「
だよな・・・とても同じ遺伝子とは思えないぜ・・・」小声で話すミッチーと朱音に
「何か言ったかい??!!」と・・・耳の良い寮長!!笑ってごまかす朱音・・・。(笑)
赤ん坊を見つめるマリ・・・。右手の人差し指を出して、思い切って赤ん坊のほっぺを・・・つつく・・・。途端につばを飛ばすノリちゃん!!(笑)
「うわ〜ッ!!」
思わず飛びのき、尻もちをつくマリ!!(爆)ハイハイでマリに近づき、膝に手をかけて更につばを飛ばすノリちゃん!!
「ひぇ〜〜ッ!!」と、恐怖の表情で硬直するマリ!!(爆)
「御免ね〜!この子奥歯が生えかけててね〜歯茎がムズムズするのよ。これ咬ませておかないと唾飛ばしちゃってね・・・。はいノリちゃんオシャブリですよ〜」
茫然と見つめるマリ・・・。(笑)
「わ〜・・・・」圧倒される朱音、ミッチー。
「まるで・・・・未知の生物ね・・・・」茫然とつぶやく・・・萩乃・・・。(笑)
白い雲と青空を背景に、鳶が鳴きながら旋回する空。昼下がり?の縁側。セミ時雨と風鈴の音を聞きながら脚本を考えるミッチー。諦めたようにため息をついた時、背後の障子が突然開き、ツーピースの水着姿のマリが!!「じゃ〜ん!!」と登場!!(笑)
「・・・・もう・・・・泳ぐんですか?・・・・」戸惑ったように聞くミッチー・・・。
「当然じゃな〜い!ミッチーは・・・行かないの?」「私は・・・お芝居のお話を考えなくちゃいけないから・・・」「う〜ん・・・折角のお出かけなのにね〜・・・」「うん・・・」肩を落として、ため息をつくミッチー・・・。
「そいつ・・・泳げないんだよ」障子の影から、黒いビキニ姿の朱音が顔を出して言う。「お・泳げますよ〜〜・・・
8メートル位ですけど・・・」恥ずかしそうに口ごもるミッチー。思わず笑うマリと朱音。(笑)
「ん・・・・?」ふと気付いたように、奥に視線を送るマリ。気付いた朱音がわざとらしく言う。
「あ〜あ!!遅いな〜。何やってんのかな〜?萩乃のやつ〜!!」
驚いたように頬を染め「フンッ!!」と横を向くマリ。(笑)笑う朱音とミッチー・・・。
「アザナエルの様子は?」部屋でアジサシを通してツバエルに問いかける萩乃。
「はい、精神状態良好・・・とは言えませんが・・・今のところ、特に異常ありません。どうか安心して、休暇をお過ごし下さい」「一度、戻った方が良いかしら?」「大丈夫です・・・」
「萩乃〜!!」呼びかける朱音の声。飛び去るアジサシ・・・。「どうした〜?先に行ってるぞ〜!!」朱音の声を聞きながら、何やら心配そうな表情でアジサシを見送る萩乃・・・。空にこだまする鳶の鳴き声・・・。
海底のBLUE。営倉で、通路に面したシールドを叩き続けるアザナエル。「ウルサイ!!いい加減にしろ!!」怒鳴るツバエル。「エカリルに会わせろ!!」「だから、今はダメだと言っているだろう!!」「何故だ〜!この艦の責任者たるコマンダーへの面会を要求してるだけだ!何が悪い!!??」
「コマンダーは今は・・・きゅ・・・休暇中でいらっしゃるからだ!!」口ごもり、横を向きながら答えるツバエル。(笑)
「休暇?・・・・一体お前たちは何を考えている!!」
「仕方が無いだろ!!」
アザナエルの言葉をさえぎり、前かがみで両手を握り締め、叫ぶツバエル!!
「コマンダーには・・・休息が・・・・」言葉を切り・・・声を潜め・・静かに立ち上がるツバエル・・・。
「
必要なんだ・・・・」目を逸らしながら、つぶやくツバエル・・・。
「お前には分からんだろうがな・・・・」静かに飛び去るツバエル。
「お・・オイ!」戸惑ったように声をかけたあと、「休息・・・?」と考え込むアザナエル・・・。
風鈴とセミの声・・・。縁側で仰向けになって寝込むミッチー・・・。真っ白なままのノート・・・。
昼寝をするノリちゃん。(笑)
「新しい港の工事終わったの?」「う〜ん、大体は。今日船を持って行って、まだ細々あるみたいだけど・・・」「う〜ん・・・いよいよ引越しか〜・・・。ここで過す夏休みも、今年で最後だね〜・・・」「・・・そうね〜・・・・」障子の向こう、明るい空を見つめながらしみじみと話す・・・姉と妹。響く風鈴・・・。
人気の無い港の堤防。
ゴザを抱えた朱音。「本当に誰もいないな・・・・」
「わ〜・・・」堤防の突端で海を覗き込み目を輝かせるマリ・・・。
「何かいる?」背後から声をかける萩乃。「あッ!・・・ビックリさせないでよ!」驚くマリ。「水が澄んでるのね〜・・・」「・・・うん・・・」立ち上がって頷くマリ。
沖合いの白い雲、真っ青な空・・・。
「あ・・・・」沖の岩場に気付いたマリ。
「ねぇ、あの岩まで行ってみない?」「あそこに?・・・危なくない?」「平気よ〜!何なら競争してみる?」萩乃の顔を覗き込むマリ。
「ここ、深そうだもの・・・あっちの浅瀬に行きましょ・・・」マリに構わず歩き出す萩乃。不満そうなマリ。(笑)萩乃を早足で追いかけて先回りするマリ・・・。
「マリさん?・・・」
「どしたの??・・・・」立ち止まって片足を振り出したマリに怪訝そうな萩乃・・・。
そのままサンダルを蹴り飛ばし、萩乃に向かって駆け出すマリ!(笑)
「えッ?!・・・えッ!!??」戸惑う萩乃!(笑)
「タ〜〜〜〜〜〜!!!!」
堤防から跳躍し、数10メートル先まで?飛んで・・・3メートルほど先の海に落下するマリ!!(爆)
「・・・もう・・・・」呆れたように・・・苦笑する萩乃。(笑)
「先に行ってるよ〜!!」浮かび上がって、言いながら手を振るうちに「えッ?」と戸惑うマリ。
視線の先では・・・白いパーカーのジッパーをおろす萩乃・・・。現われる・・・白い水着・・・青いワンポイントの付いた白いサンダル・・・。足元に落ちるパーカー・・・。
頬を染めて・・・見つめる・・・・マリ・・・。
飛び込む萩乃・・・。太陽と真っ青な空を背景に、空中を飛ぶ萩乃の白いワンピース姿・・・輝く光の粒子・・・。白い泡に包まれる萩乃・・・。息をつめて、水底に向かって進む萩乃・・・。海底の貝殻を見つけ手を差し出す萩乃・・・。貝殻の先の岩陰には不気味な口を開いた・・・ウツボの姿・・・。
岩場にたどり着き、荒い息をつくマリ。青空が消えた空・・・。
「へへ・・・ぶっ千切り!!」得意そうに言いながら、ふと周りの様子に気付くマリ。
「あれ・・・??」流れる雲、暗さを増す空・・・。
船津丸家では、産気づいた姉に慌てる妹・・・。雷鳴が鳴り出した空・・・。急に降りだした雨が縁側で昼寝中のミッチーとノートを濡らし、慌てるミッチー・・・。浜辺で甲羅干し中の朱音もぼやく・・・。
荒れ始めた海。高まる雷鳴。激しさを増す雨に白くぼやけていく遠景・・・。
暗くなった沖の岩場で、途方に暮れて叫ぶマリ・・・。
「ちょっと〜・・・ね〜
ね〜ちょっと〜〜!!!・・・・・」
暗さを増す海・・・・。
雨に降り込められた船津丸家。タクシーを待つ姉と妹、そして朱音。同行を申し出た朱音に「いや、こんな天気だしね・・・。姉貴を病院に届けたらすぐに戻るから、それまでのり子を頼むよ」と言う船津丸。「あ・・そっか・・」納得する朱音。「御免なさい・・・ミルクだけ・・・あげといてくれれば良いから・・・」と言いながら・・・意味深に微笑む姉・・・。(笑)「タクシー来ました!」門で待機していたミッチーが声をかける・・・。
雨音の響く浴室で、膝を抱えながら、不機嫌そうな表情で湯船に沈むマリ。手の平で顔を拭い、遠い目で思い出すマリ・・・。
「バカ〜!!どうしたかと思ったじゃないよ!!」
やっと戻った暗い堤防の上で、立ち尽くす萩乃に一方的に叫び、肩を怒らせて歩きだすマリ・・・。一旦立ち止まり・・・。
「・・・もう・・・
知らない!!」と言って、振り返りもせず走り出すマリ・・・。
無言で立ち尽くし、濡れそぼったまま、手の平の貝殻を見つめる萩乃・・・。
降り続く・・・雨・・・・。
浴室で我に帰ったマリ。「んッ!」と言って立ち上がり湯船を出るマリ・・・。
部屋で、一人、手にした貝殻を見つめる萩乃・・・。
「あッ・・」襖の開く音に気付く萩乃・・・。
「お風呂・・・空いたよ・・・」バスタオルで髪の毛を拭きながら、ぶっきら棒に告げるマリ。バックを手に部屋を出る萩乃。
「言っとくけど・・・・・・。別に・・・あなたを心配してた訳じゃないんだからね!!」すれ違いざま、赤い顔でつっけんどんに告げ、髪の毛を拭きながら部屋に入るマリ・・・。
「ふッ・・・」思わず苦笑する萩乃。
「何笑ってんのよ!!さっさと入ってくれば!!」
「ええ・・・」マリの剣幕に笑いながら、歩き出す萩乃。
背後で乱暴に閉められる襖・・・。(笑)
病院で貧乏ゆすりをしながら苛立つ船津丸。到着した母親、直後に生れる2875グラムの女の子・・・。「また女かい!」顔をしかめる船津丸。「女系よね〜・・・」とほくそえむ母・・・。(爆)
船津丸家で、火の付いたように泣き叫ぶノリちゃん。当惑する朱音、マリ、ミッチー・・。(笑)思い切ってオムツ替えに挑戦するマリ!!走りまわる朱音とミッチー。(爆)
散乱するウェット・ティッシュとゴミ袋・・・。疲れ果てて、畳に横たわる3人組。(笑)ご機嫌なノリちゃん。(笑)「凄げーな〜・・・」「あたしたちも・・・あんなだったんですね・・・」感に耐えない様子の朱音とミッチー・・・。(笑)
「お風呂・・・」畳から顔を上げつぶやくマリ。「おい〜・・何もそこまでしなくても!」「そろそろ、寮長さんも戻って来るし・・・」当惑する朱音とミッチー。
「あんなに汚れて、拭いただけじゃ可哀そうじゃない!」優しい表情でノリちゃんを見つめ抱えあげるマリ。
「ちゃんと洗ってあげなくちゃ・・・。ちょうど・・・入ってる人もいるしさ〜!」「ちょうど・・・」「入ってるって・・・?」「ん?・・・」マリの言葉に顔を見合わせる朱音とミッチー・・・。
浴室で、髪を束ね、膝をすぼめて、肩に手をやり、思い出す・・・萩乃・・・。
貝殻を右手に持ち、荒れる岩場の横に辿り付いた萩乃。息を整える萩乃の耳に届いたのはマリの叫び声・・・。
「
ねえ〜!!ちょっと〜!!返事してよ〜!!お願い!!萩乃〜〜!!」
「
そんなの・・・そんなのヤダよ〜!!」泣きじゃくるマリの姿・・・。
茫然と見つめる・・・萩乃・・・。暗く・・荒れる海・・・。
浴室で・・・優しく・・・微笑む萩乃・・・。
突然開く浴室の扉。我に帰る萩乃。入ってきたのはノリちゃんを抱えた・・・マリ。
「
ちょっとさあ〜〜・・・。お願いがあるんだけど・・・・」硬い表情のマリ。下から見つめるノリちゃん・・・。(笑)
「え??・・・えッ???」困惑した表情の・・・萩乃・・・。(笑)
固まったままの二人・・・。(爆)浴室に響く・・・水の音・・・。
病院の船津丸。電話に出たミッチーから様子を聞き、慌てて帰ろうと焦る船津丸!!(笑)
「早く帰らないと・・・殺される・・・・!!」必死の船津丸・・・。(笑)「県道が通行止め」というタクシーの運転手の言葉も耳に入らず・・・家を目指す船津丸・・・。仕方なく走り出すタクシー・・・。(爆)
ノリちゃんにミルクのあげようと奮闘する3人組。泣き叫ぶノリちゃんにげっそりした様子のマリ。
「お待ちどうさま・・・はい、ミルク!」「ありがとう・・・・。う、
アッチ!!」萩乃が持ってきた哺乳瓶を手に取ろうとして、沸騰する瓶から思わず手を離すマリ!!(笑)
「あ、熱すぎない!!??」驚くマリ。
「出来立てが・・・良いと思ったんだけど・・・違うの??!」不思議そうな萩乃・・・。(笑)
通行止めの県道。運転手が止めるのも構わず、タクシーを降りて家を目指して歩き出す船津丸。
「早く帰らないと・・・殺される!!」雨に濡れながら、暗い予感に怯えて進もうとする船津丸・・・。(爆)
「飲んでる飲んでる〜!!お腹空いてたんだね〜!!」壁を背に、哺乳瓶を支えながら、興奮した面持ちでノリちゃんを見つめるマリ。(笑)
「本当・・・凄い勢い・・・!!」マリの横から、同じように見つめる萩乃・・・。
部屋の中央の座卓で一人、白いノートに鉛筆を走らせるミッチー・・・。
「あ〜・・やっと一息ついた〜!!」風呂からでた朱音が髪を拭きながら襖を開けて入ってくる。「あ、お帰りなさい・・・」「あ〜、飲んでるね〜!」「やっぱり、冷まして正解だったんですよ〜!」「あ〜、良く見たら缶にちゃんと書いてあったし!!」思わず笑う朱音とミッチー。
「凄い・・・あっと言う間に全部飲んじゃった・・・」空の哺乳瓶を掲げながら驚く萩乃。
しゃっくりをする・・ノリちゃん・・・。(爆)
「ま、良かった良かった!」ほっとする朱音。「ちなみに・・・香月は何やってんだ?」「えッ・・・これは・・・その〜・・・」口ごもるミッチー・・・。(笑)「あ〜・・・芝居のあれだな〜?見してみろ、ほら〜!!」「ダ、ダメですよ〜!!!」「良いじゃないか、いつか見るんだから!」「良くないです〜!!」「どんなんだ〜??恋愛か〜??〜??」「ダメ!!見ないで下さい!!」必死で抵抗するミッチー・・・。(笑)
「洗ってくるわね」「うん・・・」哺乳瓶を手に立ち上がる萩乃。ノリちゃんを膝にのせたマリ・・・。
しゃっくりが止まらない・・・ノリちゃん・・・。(爆)
崩れ落ちた道路の土砂を乗り超えて、真っ黒になって奮闘する船津丸・・・・・・。(笑)
「ダメですってば〜!!」「う・ふふ・・・御免御免!!」謝る朱音。「ついつい気になっちゃってさ〜・・・」肩にノリちゃんの顔をのせて揺らしながら、ミッチーを慰めるマリ。「大体・・・まだ何も書いてないですから・・・」「まだなんだって!!」おどけたようにノリちゃんに話しかけるマリ。
「残念でちゅね〜〜!!」クルクルと回りながらミッチーの背後に来たマリ・・・しゃっくりが止まらないノリちゃん・・・。(爆)
次の瞬間・・・・ノリちゃんの口から噴き出す・・・
ミルク!!(爆)
「えッ??!!」「おッ??!!」「!!!!!!!!」凍りつく三人!!(爆)
座卓と、ミッチーの腕とノートを濡らすミルク・・・咳き込むノリちゃん・・・。
「嘘・・・
嘘〜〜〜〜!!!!!!!!」
夜空に響き亘るミッチーの
絶叫!!!轟く
雷鳴!!!!(爆)
満月の照らす堤防の突端・・・二つの影・・・波の囁きと虫の音色・・・。
「お呼びでしょうか?コマンダー・・・」緊張したツバエルの声・・・。
「ええ・・・」歩み寄る萩乃・・・。
「これ・・・・」手にした貝殻を手渡す萩乃・・・。
「え・・・・?これを・・・?私に・・・・?」貝殻を手に不思議そうに問いかけるツバエル・・・。
頬を染めて・・・無言で頷く萩乃・・・・。
「・・・ありがとう・・・・」俯き加減で・・・小声で告げる萩乃・・・。
「えっ?・・・
あの・・・・」頬を染め、驚いたように、戸惑うツバエル・・・すぐに背を向けて駆け出す萩乃・・・。
「コマンダー・・・・」呼び止めようとして声をかけ・・・そのまま見送るツバエル・・・走り去る萩乃・・・。
「あぁ・・・・」ため息をつき、手にした貝殻を見つめるツバエル・・・。
「・・・・コマンダー・・・・」納得したように小さく息をして・・・優しく・・・愛おしそうにつぶやき・・・青い月の光を浴びてたたずむ・・・白いツバエル・・・。
朱音とミッチーが眠り込む部屋。静かに襖を開けて入ってくる萩乃・・・。爪先立ちでマリとノリちゃんの眠る布団に近寄って跪いて、二人を見つめ・・・。
「眠ってると可愛いんだけどね・・・・・・・ふふ・・・・・」
思わず微笑む萩乃・・・。
安らかに寝息をたてるノリちゃんと・・・マリ・・・。
海底のBLUE。
艦橋のシートで、頬を染めながら貝殻を見つめるツバエル・・・。
おもむろにそれを耳にあててため息をつき・・・薔薇色の表情で・・・囁くツバエル・・・・。
「・・・・もしもし・・・・コマンダー・エカリル・・・・」
次の瞬間・・・。
「な〜んて!!うはッ!!無い!!無い!!」体を揺らしておどけるツバエル!(笑)
営倉で一人、暗い表情で物思いに沈むアザナエル・・・。
深夜。疲れきった様子で玄関を開ける船津丸。
「お互い無事で良かったなあ〜・・・。あんたも今日からお姉ちゃんなんだから、しっかりしないとね〜・・・」腕に抱えたノリちゃんに、優しく語りかける船津丸・・・。
「みんなもお疲れさん!!色々ありがとうよ〜!!お休み!・・・」部屋の中で眠り込む三人に向かって声をかけて、出て行く船津丸・・・。
座卓に突っ伏して眠るミッチー、座布団を枕にする朱音。
そして、ノリちゃんがいなくなった布団には・・・・。
幼児のように寄り添って眠る・・・マリと・・・萩乃・・・・。
空には満月・・・風鈴の音と・・・虫の声・・・。
・
・
・
(つづく)
いや〜・・・見れば見るほど・・・。
冒頭、ミッチーの言葉が入ります。そう言えば、このお話全体はミッチーの回想の形をとっているんでしたね。改めてそんなことを考えます。素晴らしき日々記憶・・・か・・・。
4人組の中で一際目立つのが、白で統一した萩乃ですね。涼やかな萩乃・・・まるで妖精のようです。(笑)
初めて登場する船津丸ゆり子さん。本当に同じ遺伝子情報によるものか?と疑問を感じます。(笑)ノリちゃんや生れたばかりの赤ん坊と共に12話でも少し登場しますが、姉妹の交歓の様子とノリちゃんの存在は寮生活しか知らない萩乃たちにとっても、刺激的だったようですね。普通の地球人の暖かで穏やかな日常・・・です。口ではきつい事を言っていても、互いを思いやる気持ちが滲み出す家族・・・。それはアルメたちの世界にも存在するものか?分かりませんね・・・。
>「まるで・・・・未知の生物ね・・・・」
萩乃の険しい表情は・・・・冗談で言ってるようには見えません。(笑)異星人の萩乃が言うほどノリちゃんは凄いんですね。(爆)この言葉からも分かるように、アルメたちの生活には子供を生み育てる家族という形態が無いのかも知れません。そこには「慈愛」に満ちた精神生活も無いのではないか?可哀そうなアルメたち・・・?
ま〜マリたちも同様のようですから、はっきりとは言えませんが。(笑)
>コマンダーには・・・休息が・・・・必要なんだ・・・・
バカンス気分全開のマリたちに対して、ツバエル一人に「仕事」を託す萩乃は後めたい気持ちもあるように見えます。アジサシを見送る表情にそれが見て取れます。でも、ツバエルはそんなことは気にしていないようです。むしろ、アザナエルに対して思わず言い放ったこの言葉から分かるように、エカリルの苦しみを理解し、少しでも役に立ちたいという気持ちが感じられます。上官思いの部下です・・・。
そして、堤防の場面。
萩乃が初めて「マリさん・・・」と。(初めてだと思うんですが・・・。(笑))でも、さらりと言ってますから、今までは使う場面に遭遇しなかっただけなんでしょうね。(笑)
そう言えば、よく見ていると分かるんですが、この「マリさん・・・」という呼びかけ、その後の「えッ?!・・・えッ!!??」、そしてこの後の「・・・もう・・・」という一連の萩乃の言葉は、12話のプールの場面でも聞かれる言葉ですね。二人の距離が一気に近づくきっかけとなる大事なセリフです。
この場面で面白いのは、先に飛び込むマリの不思議な距離感覚と時間感覚・・・お茶目です。(笑)
続いて注目すべきは萩乃です。
ゆっくりとジッパーを下げ、少しずつ露わになる萩乃の水着姿。そして足元に落ちるパーカー・・・。頬を染めて見つめるマリ・・・。中を飛ぶ萩乃の姿・・・。
最終話まで観た人なら分かるでしょう?あの最後の・・・別れの場面です。
舞台衣装を脱ぎ捨てる萩乃。足元に落ちる衣装。涙を溜めた目、紅潮した顔で見つめるマリ・・・。そして・・・飛び去る萩乃の後姿・・・・。
輝く夏の場面とそっくりなのに、時の移ろいと共に、悲しい別れの場面となってしまった・・・非劇的としか言いようがない・・・。
第1話、堤防の場面のミッチーの言葉が、最終話でまったく違った形で再現されたのと同じように、この場面も・・・圧倒されますね・・・。
更には、どちらの場面でも、この後にマリが萩乃を呼んで叫びます。意識してこのように構成しているとしたら、凄いと思います・・・。
また、萩乃の白い衣装も・・・。
ひょっとしたら、制服以外は白しか着ないのか?(笑)そこには、ファッションセンスというより、もっと切実な物を感じます。
自らの羽を使って衣を織る小鳥。白い小鳥は白い衣しか織れないとでも言うようです。やはり萩乃は白い小鳥の化身なのかもしれません・・・。
マリと萩乃の関係は今まで中々進みませんでしたね。今回も、最初のうちは意識的に無視していましたが、嵐の中ではぐれてしまった時、萩乃を求めてマリは叫びます。
陸に戻ってからは(あの状況で無事に岸まで帰れたとは凄いです!!(笑))またつっけんどんな態度をとりましたが、本心はバレバレでした。(笑)湯船の中の萩乃の微笑みは「愛されている」と実感した幸福な一瞬の情景ですね・・・。
そして一騒動のあとで、ノリちゃんと眠るマリを見つめる萩乃・・・。
>眠ってると可愛いんだけどね
萩乃が「愛しい」という言葉を実感する場面でしょう。お互い中々素直になれない二人ですが、萩乃の思いがマリには伝わっていない部分を除いて、今の段階では上出来ですね。(笑)
今回、ノリちゃんは大活躍でした。公式HPのストーリーを読むと何だか凄いことが書いてありますが。(笑)ミルク噴出事件は・・・ミッチーが可哀そうでしたね。(笑)子育て経験者には常識なんですが・・・。(笑)ミッチーが後の全権大使となるきっかけがあの最後の絶叫だったとしても不思議ではありません!!(爆)
一連の大騒動を通して、マリが子煩悩であることが分かります。(笑)ノリちゃんを抱いてミルクを飲ませるマリの姿・・・。最終話の情景が蘇ります・・・。
萩乃にとって宝物となった情景です・・・。
アルメである萩乃が、マリのその姿に自分たちの未来を一瞬、重ね合わせたのかも知れません・・・・。
そして貝殻・・・。
手にした貝殻を静かに見つめる萩乃・・・。何をそんなに考えていたのでしょうか?綺麗な貝殻・・・最初はマリに見せよう、あるいはあげようと思っていたけれど、マリの剣幕に渡しそびれた?では・・・ツバエルに・・・?それとも、最初からツバエルに、と考えていたのでしょうか?分かりません・・・。ただ、アジサシが飛び去る時の表情は・・・なにか含むものを感じさせます・・・。
虹色に輝く貝殻を、わざわざ呼び出したツバエルに与えるというのは、やはり尋常のことではありません。萩乃は変わったのですね。もはや、
第2話のころの「どうかしている」とつぶやたコマンダー・エカリルではありません。
月に照らされた堤防の上の光景・・・。
恥じらいを含んだ控えめな態度・・・。萩乃のそれはまるで少女のようです。コマンダー・エカリルとしてではなく、一個のアルメ、千光寺萩乃という名のアルメがそこにいた・・・「慈愛」というものを知ったアルメの姿だと思います・・・。
貝殻を受け取ったツバエルもそれが感じ取れたのでしょう・・・。一瞬息を呑み、萩乃の行動が理解できなかったツバエルですが、萩乃の言葉と表情からすぐに理解した・・・。苦しみ抜いてきたエカリルが、喜ばしい形で変わってきたということを。その実感がツバエルをお茶目にしたんですね。(笑)
沢城さんは、この馬面をみて「罪なことを・・」というようなことを言われていたと記憶してますが(記憶です!!(笑))ツバエルには分かっていたと思いますね・・・。
また、この時の萩乃の表情・・・。最終話でツバエルに向ける満面の笑みとの違いはどうでしょうか?別れまで後3ヶ月程?・・・萩乃がツバエルに与える物は「貝殻」と「命」の違いですが、萩乃自身も大きく変わっていく訳で、後半はその萩乃の変わっていく様を見つめるのだと、改めて思います・・・。
そして水着の場面と同様に、この場面も最終話の萩乃とツバエルの分かれの場面と対になっているように思えます。あまりにも切ない対比です・・・。
最後の場面。ノリちゃんのいなくなった布団で眠るマリと萩乃・・・。幸福な・・・あまりにも幸福な光景です・・・。
初めて見たときは、この第6話の「意味」が分かりませんでした。でも改めてみると・・・最初から最後まで目が離せません。日の光と月明り、セミや雷、風鈴、波や雨の音、マリや萩乃の表情やため息の意味・・・優しいBGM・・・繊細な描写の連続です。どんどん辛い展開になっていく後半の前の、かけがいの無い幸福な時間の情景です。
でも私には・・・
「全てが美しくて、明るい。そんな時間は、特別に早く過ぎてしまうものだ」
(〜シュミット木村眞寿美著 「左手のピアニスト」)
こんな言葉を思い出すほど、はかなくも切ない第7話・・・とも思えます・・・。