雪太郎のつぶやき

美しいもの、面白いもの、切ないもの、考えさせる物・・・。一人が好きだけど、独りじゃ寂しい。そんな私のつぶやき・・・・。
クラシック音楽が苦手な人にはお薦めできません。暗いのが嫌いな人にはお薦めできません!!お子様にもお薦めできません!!
[謝辞]
父と母に、家族に、多くの慰めと喜びを与えてくれた、過去、現在、そして未来の芸術家達に、感謝!!
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2007.12.31 Monday

アニメ「BLUE DROP」第13話「Rosmarinus」(感想編)

余りに長くなったので、改めて・・・。(笑)

書き起こす為に何度も見ました・・・その度に・・・泣けました。(笑)
いや〜・・・実に素晴らしい作品です・・・・。

余りに奥が深くて、あれこれ考えていると何も書けなくなりそうです。夜中に目が覚めると、そのまま朝まで起きていられるほど、あれこれ考えさせてくれる・・・・。そんなお話ですね。こんな物語に出会えて・・・幸せです・・・・。


「大好き!!」と・・生まれ変わったように見詰め合ったマリと萩乃・・・。
12話の最後の場面、素適でした。

13話は12話の続きとしてすぐにはじまりました。よくありますね。なんだか期待しちゃいましたが、辛い結末でした。二人の幸せは・・・実にはかないものだった。「せめて学園祭が終わるまで・・・・・」という萩乃の望みも・・・・。

深夜の舞台での3人の会話・・・暖かな良いお話です。ミッチーって実に頭が良くそして純真で、誠実な人間です。彼女はこの物語の初めから、マリと萩乃に心を惹かれ、二人が結ばれる事を望んでいたと思います。二人が笑顔で語り合う姿を見ることが、彼女の喜びだったと思います。これって決して主人公にはなれないけど、大事な脇役ですね。(笑)

手を繋いでやってきた二人の姿は、彼女に喜びをもたらしましたが、同時に、裕子先生の話を聞いた以上は、二人の運命について不安を感じていたと思います。だからこそ、「今まで本当にありがとう御座いました・・・」と泣いたんでしょうね。別れの予感・・・でしょうか?でも・・・「あったかい」といった萩乃の思いと、その手のぬくもりは、彼女の心にいつまでも残ると思います。(この「あったかい」と言う言葉、第4話でも萩乃が口にしていましたね・・・。)

ですから、劇の上演が打ち切られたとき、「スパイ?」という言葉に対して、「違います!!」と言い切れたのも、ミッチーだからこそと思います。萩乃に対して、憧れに似た思いを持ち、彼女の暖かな心に触れ、共に劇を作りあげてきたという思いがあったからこそ、萩乃が異星人であっても「この星を守りたい」と言う言葉を信じることが出来たのでしょう。

そしてその気持ちを言葉にして、みんなを納得させることが出来たのも彼女だけだったと思いますね・・・。マリと萩乃・・・二人の幸せを見守ったミッチーこそ、この物語の3人目の主役だと思います・・・。

そういえば、細かい事ですが・・・脚本は緑色、プログラムはピンクで良いんですよね?何だか混乱しているように見えましたが・・・。(爆)

そして孤軍奮闘でエカリルを守ろうとするツバエルも素適でした。この二人の関係は、あくまでもコマンダーとオペレーターの関係に止まって、それ以上にはなりませんでしたが、軍人としての二人には当然のことだったでしょう。でも、それはドライな関係ではなく、とても親密な、暖かい関係でした。恋愛感情とは違う、主従の愛情?師弟愛と言うのか?その辺の微妙な部分が見所でもありましたね。エカリルの苦しみを全て見てきたツバエルにとって、コマンダーの幸せはミッチーと同様自分の喜びでもあったと思います。

マリと萩乃の別れの場面で、その喜びが目の前で無残に消えていくのを見守るしか無かったツバエルの辛さ・・・泣けましたね・・・。

そして、ラスト・・・エカリルと共に行けなかった無念・・・。目の前で消えていくBLUEとエカリルをポッドの中から見ることしか出来なかったことは、生を与えられた喜びよりも彼女を苦しめるのかもしれません・・・。

でも、そのおかげで、残された者たちは、エカリルの最期の様子を知る事が出来、何よりマリにとって大切なもの・・・萩乃の愛の強さを知る事が出来たのだと思います。

エカリルが見せた最後の微笑み・・・それはツバエルにとって生涯の宝でしょう・・・。


さて、ふたりの恋人・・・。
細かく見れば見るほど切ない二人でした。二人にとって残された時間は余りにも少なかった・・・。出合ってから別れまで、半年に満たない日々だと思います。更に互いの思いを確かめてからは・・・12時間もあったのでしょうか?他人の目が無い所では、手を離そうとしなかったのじゃないかな?そんな気がします。マリは別として萩乃には全てが見えていたと思います・・・・自分の最期まで含めて・・・。だからこそ、一瞬も離れたくなかったのではないか・・・余りに切ない二人です・・・。

そして、講堂から一人出て行く萩乃が満面の笑みを見せながらも、「さよなら」としか言わなかった時・・・。マリは初めて萩乃の考えが分かったのでしょう。この時にはっきりと・・・だから追うしかなかった・・・・。逆に言うと、萩乃は、マリに対して自分の運命について話していなかったんでしょうね・・・。

「寂しくなかったはず無い!・・・悲しくなかった訳が無い!!」萩乃の苦しみが全て理解できたマリ・・・。でも非情に出ていくBLUE・・・。どうしようもないと分かっていても追わずにはいられないマリの悲しみ・・・。

港での別れは余りに悲しく・・・そして・・・美しい情景でした・・・。何度見ても・・・泣けます・・・。

二人で過した時間は余りに少なく、追いすがるマリが口に出来たのは、懸命に練習したジャンヌへの叫びだけだった・・・・・・・・。でも・・・それこそマリにとっては萩乃の笑顔の思い出と共に・・・大切な宝物なんですね。二人で作りあげた物語ですから・・・思いのたけを全て表現できた・・・そう思います・・・。

そして・・・それは萩乃にとっても同じ・・・。最期の時・・・萩乃がジャンヌの言葉をつぶやく事で、マリの叫びの声と共に一体となり・・・これによって舞台では実演出来なかった劇を、マリと萩乃は、最後の別れの場面で・・見事に演じ切ったのだと思います・・・。

マリを救い、二人が主役の劇を見事に演じきった!!この思いこそ・・・萩乃の最期の安らかな表情の意味でしょう・・・。

何の悔いもなく逝ける・・・萩乃は・・・幸せだったと思います・・・。


一つだけはっきりしないのは最後に登場する2羽のアジサシですね。(いつもは覗き見趣味のガンナー(笑)の目となり口となっていましたが・・・。)

あれは・・・オノミルとエカリルでしょうか?アザナエルのためにオノミルが、そしてもはや彼岸の人となりつつあったエカリルの魂がとった形・・・そんな気がします。死を覚悟していたエカリルにとってのあの瞬間は、あちらとこちらの世界の境目だったのかも知れません・・・。

オープニングのテーマソングのように、できたら生きのびて、マリと共に飛びたかった萩乃の思い・・・その思いがとった形でしょうか・・・・。答えが何であれ、とても悲しく・・美しい形・・・それがあのアジサシのような気がしますね・・・・。(それとも・・・忠実なしもべであるBLUE自身か?・・・・・・。)


最終話まで見て初めてわかるのは、この物語は全体が実に良く考えられていということです。中間の回のお話は、見ているときは余り意味が無いように感じましたが、最終話まで見ると見えてくるものがあるのかも知れません。もう一度見たいですね。テーマソングも、それぞれが意味を持っていると思います。オープニングのテーマソングは萩乃のマリに対する最期の時の思いを、エンディング・テーマソングは萩乃の思いを受け継いでのマリの生きる道について・・・。

そして、副題になった「天使たちの戯曲」はその戯曲を通して、主役の二人が愛を深め、逃れられない運命の中でも幸福を得られるという事を見せてくれたんだと思います。

そう言えば、意味不明なのは最後に入るあのエピローグ?ですかね?あの部分から新たな物語が始まるという事なんでしょうが、実際に続編を期待して良いのか???不明です〜〜!!(笑)

あの「おばさん」が30年後のミッチーというのは全く想像も出来ませんでした。ひょっとしたら、あの「おばさん」が交渉をうまくまとめて、萩乃とマリが無事に生き延びることになる・・・なんて妄想を抱いていた私は大変ガッカリしました。(笑)最終話を見た直後は非常〜〜に落ち込みましたね。(笑)とんでもない「悲劇」に思えまして・・・辛かったよ〜!!(笑)でも時間と共に色々考えて・・・今まで書いたような結論に至りまして、何だか落ち着きました・・・今ではレクイエムも受難曲も聞こえません。(笑)

そんな訳で、ちょっと複雑なんですが・・・。半面、ツバエルとアザナエルが健在で相変わらず、というのはうれしいことでしたね。

心残りは、マリの事が分からなかった事です。それが分かっていればもう少し幸せな気持ちで見終わる事が出来たと思うんですが・・・。

でも、マリは・・・きっと元気でしょう。何しろ、萩乃があれだけ愛したんですから・・・。

うん・・・これで・・・ハッピー・エンド・・・ですね!!(笑)拍手

2007.12.30 Sunday

アニメ「BLUE DROP」第13話「Rosmarinus」(海の雫)(最終話)

Rosmarinusはローズマリー。ラテン語で「海の露」の意味。花ことばは追憶、私を思え、変わらぬ愛、誠実、親切、記憶、思い出、静かな力強さ・・・・。

深夜のプールで、満月に照らされながら至福の一時を過したマリと萩乃。笑い合い、いだきあい、生まれ変わったように、心を一つにした二人・・・。新しい未来が・・・二人の前に開かれたと・・思えたのに・・・・。



前夜祭の終わった学園。講堂では、眠り込んだクラスメートをそのままに、舞台上で脚本の手直しを続けるミッチーの姿が・・・。

「千光寺さん・・・」とつぶやき、前日漏れ聞いた萩乃と裕子先生の話を思い出して沈み込むミッチー・・・。そこに・・・ひそやかな足音が・・・。

「香月さん・・・遅くまでお疲れ様・・・」「準備間に合いそう?」と萩乃とマリがやって来る。
「あ、はい・・・大丈夫です・・・」萩乃に対する恐れから?戸惑ったように横を向くミッチー。
「どうかしたの?」「大丈夫?ミッチー」心配そうに問いかけるマリと萩乃。
「大丈夫です!本当に!」慌てて答えるミッチー・・・その目に入ったのは・・・。

しっかりと繋がれたマリと萩乃の手・・・。

「そんなら良いけどさ」「無理しないでね」と言いながら仲良く寄り添う二人を見て、ミッチーは目を見張り・・・そして・・・頬を染める・・・。

「香月さん?」戸惑ったように、顔を赤らめた萩乃が声をかけると、同じように頬を染めたマリも「ミッチー?」と・・・。

「二人とも・・・仲直り・・・したんですね?」マリと萩乃に向き直り、優しく問いかけるミッチー・・・。
「え!?あぁ・・えーと・・・」「まぁ・・・」慌てて手を離し、照れながら答える二人。(笑)
「お芝居・・・きっと成功させましょうね!!」安心したように、明るく語りかけるミッチー。「ええ・・」「もちろんじゃない!」頷きながら答える萩乃とマリ。

二人の前に進み出たミッチーはマリと萩乃の手を取って合わせ、感激した面持ちで言う。

「千光寺さん!・・・マリさん!・・・今まで・・今まで本当に・・・・ありがとう御座いました!!」声を詰まらせ、潤んだ目で礼を言うミッチー。

「ミッチー・・・・」「香月さん・・・・」優しく声をかけたマリと萩乃も目を潤ませる・・・。それぞれの手と手をミッチーの手に重ねる二人・・・。

「・・・あったかい・・・・」優しくつぶやく萩乃・・・。

「おかしなミッチー!」おどけたように言うマリの言葉に、朗らかに笑うミッチー。
三人の笑い声が深夜の講堂に響く・・・・。

空には・・・満月・・・。ひそやかな虫の声が、あたりを満たす・・・・。

深夜の科学準備室。電話を手に苛立つ裕子先生。調査室への連絡が取れず困惑する。
「どうなってるの??!!・・・」茫然とする裕子先生・・・。

夜明け前の空では、異変に気付いた自衛隊とシュバリエルの部隊との交戦が始まっていた。薄暗い空に繰り広げられる、夏の夜の花火のような戦い・・・・・。

朝の光を浴びて輝く海王市。「第103回海鳳祭」の看板の下に駆けつける人々。職員室では、電話の不調に苛立つ裕子先生の声が響き、TVの異常をいぶかる教師の姿も・・・。

始まった学園祭。学園長の挨拶の中、落ち着かない生徒たち。互いに顔を見つめて頷き、頬を染めるマリと萩乃・・・。開幕を告げる花火が上がる・・・・。

海上とその上空で繰り広げられる交戦。次々と轟沈する自衛艦。浮き足立つ自衛艦の前に、BLUEが姿を現す!!転移の名残りの放電を背景に、黒く浮かび上がるBLUE!

直ちに第3艦エルボルーを攻撃するツバエル!!上空のエルボルーを貫く光の矢!!爆発音に続き、黒煙に包まれながら海上に落下するエルボルー!!転移するBLUE・・・。

「残存エネルギー25%・・・」無情に告げるBLUE。
「あと3隻・・・何としてもコマンダーに・・・あのお芝居だけは!」つぶやくツバエル・・・。

学園祭の出し物が続く講堂。遂に二年櫻花の出番となる。緊張する仲間達。ペンライトを手に、必死の表情で脚本を読み直すミッチー!!(笑)

固く手を繋ぎ合い・・・二人きりで・・・静かにたたずむマリと萩乃・・・・。

成層圏の第4艦シュペールを貫くBLUEの矢!!轟音とともに爆発するシュペール・・・!!転移を繰り返しながら奮戦するツバエル!!捨て身の攻撃で第2艦ケルビルーも・・・。

第1艦ノヴァール。転移を繰り返し姿を見せないBLUEに苛立ったシュバリエルはつぶやく。
「ならば炙り出すまで・・・このフォリメのデータと共に・・・始末をつける!」マリの姿が表示されたカードを見ながら、海王市への転進を命ずるシュバリエル・・・。

劇の上演が始まった舞台。戦場の有様が影によって表わされ、悲鳴が響き渡る。続いて流れる厳かなオルガンの響き・・・・。暗い舞台、上から照らされた光に中に、耳を押さえて立ちすくむ少女の姿が浮かび上がる・・・。

「あぁ・・・夢?」つぶやく少女。続いて浮かび上がる牢獄の格子。
「え・・何?」駆け寄る少女・・・。
「ここはどこ?!!ねえ〜!!誰か!!ちょっと!!」格子に手をかけ叫ぶ少女。
「お前は・・・・・・・・」突然響くジャンヌの声。驚いて振り向く少女。
「私の牢で騒ぎ立てる・・・お前は何者だ??」暗く沈み込んだジャンヌの声。
互いににらみ合う少女とジャンヌ。

「あなた・・・誰なの??!」問い詰める少女。息を詰めて見守る観客。頷くミッチー・・・。暗く・・・しかし華麗に響き渡る・・・ピアノの調べ・・・。

海王市の上空で繰り広げられる空戦!!圧倒的な力の差に、空しく消えていく自衛隊機・・・。爆発音と黒煙が空を満たす・・・。

「かつては救国の英雄と崇められ、今は異端の名の下に牢に繋がれし・・・このジャンヌを知らぬとは!!」左手に旗を持ち、右手を胸に当て、白い光の中にすっくと立つジャンヌ!!

その時・・・響き渡る轟音!講堂を揺すぶる振動!!驚くマリと聴衆・・・。舞台袖で立ちすくむミッチーたち・・・。

ふと我に帰ったマリが横を見ると・・・厳しい表情で身じろぎもしない萩乃の姿が・・・。頬に汗を流し、歯を食いしばり・・・苦悶の表情を浮かべる萩乃・・・。

港の沖から、低空で海凰学園に向かって突入する無数の攻撃機!!追尾できず、撃墜を諦めた自衛隊の無線の声!!埠頭近くに転移したBLUE!!射出される対空戦闘迎撃機!!轟音を上げて爆発する攻撃機・・・。アルメ機来襲を告げるBLUEに、必死でコンソールを操作しながら叫ぶツバエル!!

「分かってるわよ!!何としても・・・何としてもコマンダーを・・・」

「守るんだから!!」

多連装砲からいっせいに射出され、上空に向かって舞い上がるミサイルの群れ・・・・。

突然、暗い会場の扉を押し開ける裕子先生!!
「皆さん!!避難命令が出ています!!落ち着いてこちらに!!」
「何ですか菅原先生!!だいたいあなたのクラスは!!」教務主任が言い終わらないうちに、講堂を揺らす轟音!!学園の敷地に落ち始めたミサイル?!!湧き上がる絶叫と悲鳴!!

世界中に巨大UFO出現伝えるTV放送・・・・。ライブカメラに写る、舞い降りる純白の少女たち・・・やがて・・・次々と爆発して・・・火の海となる東京・・・。

マリたちと、倒れた椅子を残して観客のいなくなった講堂。床に散乱する、スリッパとピンク色のプログラム・・・。客席の中央で、力なくプログラムを拾い上げるミッチー・・・。無言で立ちすくむ舞台上の7人・・・。茫然と・・・手にしたプログラムを見つめるミッチー・・・。

「ミッチー・・・」つぶやくマリ・・・肩を寄せ合い震える親衛隊・・・険しい表情の船津丸と朱音・・・。

あわてて走りこんできた裕子先生が叫ぶ。「あっ、あなたたち!!・・・何やってるの香月さん!!」茫然と立ち尽くすミッチーに駆け寄る裕子先生。
「さっ!!早く非難しないと!!みんなもすぐに外へ出て!!」

「でも、折角みんなで・・・」口ごもるマリ・・・。
「ごめんなさい・・・私たちのせいで・・・」悲痛な表情で力なくつぶやく萩乃・・・。
「萩乃・・・・」痛ましげにつぶやくマリ・・・。
「何とか・・・このお芝居だけはって・・・思っていたのだけれど・・・」消え入るようにつぶやき・・・うつむく萩乃。
「萩乃・・・」「千光寺さん・・・」つぶやくマリとミッチー・・・。

萩乃の足元に一枚、また一枚と脱ぎ捨てられる・・・ジャンヌの衣装・・・。


「千光寺さん・・・あなた・・・」驚く裕子先生。
「萩乃??!!」「いったい・・・どうしたんだい??」「萩乃様・・・・!!」全く予想も出来ない事態に驚く船津丸と朱音、顔を赤らめて見つめる親衛隊・・・。

視線の先には、顔を赤らめ、バトルスーツをまとった萩乃。ブレスレットをつけながら浮遊する萩乃の姿が!!

「今まで、黙っていてごめんなさい・・・」青い瞳で、皆に向き直った萩乃が言う。

「これが・・・私の本当の姿なの・・・」

立ちすくむ仲間達・・・。

初めて見る萩乃のその姿に、目に涙を浮かべ、辛そうに見つめるマリ・・・。マリを見つめて・・・小さく「うん」と頷ずき・・・無言で目を閉じる萩乃・・・。

「学校から、戦闘空域を引き離してみます」意を決したように顔を上げ、皆に向かって話すと同時に、舞台上からドアに向かって飛翔する萩乃。驚く仲間達、ミッチーと裕子先生も声を上げてその身を避ける。「先生はみんなをお願いします!」飛翔しながら、振り返った萩乃が言う。われに返って「さあ。みんな!!」と声を上げる裕子先生。

一旦、ドアに手前に降り立った萩乃・・・。

「萩乃ッ!!」叫ぶマリ!!立ちすくむ萩乃!!

「また・・・また帰って来るんだよね!!??」

遠く爆発音が聞こえる中・・・ゆっくりと・・・振り返る・・・萩乃・・・。

青い瞳で・・・真直ぐにマリを見つめてから・・・満面に笑みを湛え・・・・・柔らかく・・・暖かな声で・・・囁くように・・・語りかける・・・萩乃・・・。

「さ よ な ら」

そのままうつむくように向き直り、軽いポンッという音を残し、まばゆいばかりの外に向かって消えていく・・・萩乃・・。



講堂に響き渡る爆発音・・・。



「萩乃?!・・・・」

再会を約束してくれなかった萩乃・・・信じられない面持ちで・・・萩乃の消えたドアの向こうを見つめるマリ・・・。




轟音が響き渡る中、事情を聞き驚く仲間達。
「萩乃が!!・・・」「異星人!!??」「スパイ・・・だった・・・のかな?」「酷いよ!!急に戦争なんか始めちゃって、自分だけさっさと!!」「町も滅茶苦茶だし・・・学園祭だってこんな!!・・・こんな!!」泣きじゃくる親衛隊。

「違います!!」胸にプログラムを抱えたまま、突然叫ぶミッチー!!

驚く仲間達。「ミッチー・・・・」つぶやくマリ・・・。

「千光寺さんは・・・」背を向けたまま・・・肩を震わせ・・・泣きながら語りだすミッチー・・・。

「千光寺さんは・・・きっと・・・私たちを守る為に出て行ったんです・・・」涙を浮かべ、聞き入る仲間達。

「だって!!・・・誰よりも一生懸命で・・・このお芝居をやろうとしてくれてて・・・わたしと・・・頑張ろうって!!・・・」

「約束したんです!!」振り向いて、泣きながら叫ぶミッチー・・・。打たれる裕子先生・・・。

「地球人じゃないかもしれないけど・・・スパイなんかの訳・・・無いじゃないですか・・・」顔を真直ぐに上げ、ポロポロと涙を流しながら・・微笑むミッチー・・・。

「頭がとっても良くって・・勉強もスポーツも凄く出来て・・・あの・・・千光寺さんが・・・」

「スパイなんかの訳・・・
無いじゃないですか・・・」顔を紅潮させ・・・泣きじゃくりながら・・・握り締めたプログラムに顔を埋めるミッチー・・・。

轟音と共に揺れる講堂。裕子先生は「さあ、とにかくみんな!裏の林に!!」と叫ぶ。

顔をうつむけていたマリは・・・意を決したように顔を上げて舞台を飛び降り、外に向かって駆け出す!!「マリちゃん!!??」叫ぶ裕子先生!声を上げて驚く仲間達!!

「マリさん・・・!」泣きはらした目で・・・茫然と見送るミッチー・・・。

眩い光に溶け込む・・・マリの後姿・・・・。

空に向かって弾幕を張り続けるBLUE。上着と制帽を身につけるエカリルに、状況を説明するツバエル。
「状況は?」「はい、第2から第4までの各艦は何とか抑えましたが、現在ノヴァールがこちらに向かっています」「ケリを・・・つけるしか無いようね・・・」詰襟を止めながらつぶやくエカリル・・・。

「あの・・・コマンダー・・・」

「何?」

「申し訳・・・ありませんでした・・・」

「何が?」問い返すエカリル。

「学園祭を・・・お守りできなくて・・・・」声を潜めるツバエル。

「あぁ・・・」一瞬、痛ましそうにツバエルをみつめてから、優しく語り掛けるエカリル。

「良いの・・・元々・・・私のわがままだったんだから・・・」目を閉じてうつむくエカリル・・・。

「充分に・・・良くやってくれました・・・ありがとう・・・ツバエル・・・」真直ぐにツバエルを見つめ、静かに礼を言うエカリル。

「はい・・・」頷くツバエル・・・。


「BLUE・・・発進!!」前方に向き直り、力強く命じるコマンダー・エカリル!!

BLUEの動きを察知したシュバリエル。世界中にアルメ本隊が展開済みであることを確認してつぶやく。
「我らの任務も終わったも同然だが・・・後はこの・・・接触テレパスのデータのみ・・・か・・・」マリの写ったデータカードを見ながら、全攻撃機による一斉攻撃を命じるシュバリエル・・・・。BLUEに向かって発進する無数の攻撃機・・・・。

爆発音と黒煙が立ち込め、人影が消えた海王市の町並み。学園の正門を飛び出し、火の粉が舞い散る中を港に向かって駆け下りるマリの姿・・・。

「寂しくなかったはず無い!・・・悲しくなかった訳が無い!!」泣きながら駆け続けるマリ!!

「そうでしょう?萩乃!!」心の中で萩乃に語りかけながら、港に浮かぶBLUEを目指し一心に駆け下る・・・。

BLUEに向かって、天頂から一気に突入する攻撃機!!BLUEの警告に、次々と指示を出すエカリル!!寸前で展開された防壁バリヤーに激突して爆発する攻撃機の群れ!!推力低下を告げるツバエル!!歯を食いしばるエカリル!!次々に突入する攻撃機・・・。ジェネレータにダメージを受け防壁を消失するBLUE!!更に迫り来る攻撃機!!

美しい弧を描き・・・上昇してから反転し・・・真っ逆さまに降り注ぐ攻撃機!!

「警告・・直撃まであと2秒・・・」無機質に響くBLUEの声・・・なすすべも無く、上空を凝視するエカリル!!・・・・と!!

直前でBLUEの周囲に散開し彷徨する攻撃機!!息を荒げながらあっけにとられるエカリル。開かれた通信回線から聞こえてきたのは・・・アザナエルの声!!
「こちら、元第一艦フライト・チーフ、アザナエル!!ノヴァール機のコントロールは奪取した。さっさと浮上しろ!!このヘボガンナー!!」挑発にのり思わず怒鳴り返すツバエル。(笑)「うるさいぞ!!このボンクラ!!大体、元々がお前の指揮下だろうが!!攻撃相手を間違えてるんじゃないのか??!!」ツバエルの罵声に苦笑しながら、言い返すアザナエル。

「ああ〜、間違えていた・・・・!!仇を討つ相手をな!!」意外な言葉に息を呑むツバエル。

「何をしている!!早くせんと、次が来るぞ!!」せかせるアザナエル。「どうします??!!」戸惑ったツバエルに聞かれて、次々に指示を出すエカリル。「とにかく助かったわ・・・。底部スラッサ作動!!艦体浮上!!」白波を蹴立て、徐々に浮上を開始するBLUE。「スラッサ出力安定。転進準備良し!!」「左90度回頭!進路、ノヴァールに!!」「進路ノヴァール!了解!!」

指示を出し終わり、目を閉じた萩乃・・・聞こえるのは・・・。

「萩乃〜〜!!」・・・愛しいマリの叫び声・・・。

脳裏に浮かぶマリの姿・・・赤ん坊にミルクを飲ませるマリ・・・頭にベールをかぶり、花束を手に微笑むマリ・・・プールの中で満面の笑みを浮かべるマリ・・・・。
思いを断ち切る様にため息をつき・・・うつむく・・・萩乃・・・。

次の瞬間!!突然目を見開く萩乃!!

火の粉が漂う岸壁に必死で駆け寄るマリの姿!!仁王立ちになり、思い切り息を吸い込んだマリは転回中のBLUEに向かって声を限りに叫ぶ!!


「萩乃〜〜〜!!!!!!」

「あいつ!!コマンダー!!やつですよ!!若竹マリです!!」モニターに映し出されたマリの姿に驚くツバエル。

火の粉が舞い散る岸壁で必死に叫ぶマリの姿・・・・・堰を切ったように溢れ出す涙・・・言葉を失い・・・茫然と見つめる萩乃!!

「マリさん・・・・」切なく・・・つぶやく・・・萩乃・・・。

「何?・・・・・・何て言ってるの??!!」取り乱し・・・震える声で・・・身を乗り出してマリの声を求める萩乃!!

無音で流れるマリの映像・・・。


「まだ終わってないから〜!!!!」轟音を上げて動き続けるBLUEに向かって絶叫するマリ!!

様子を伺っていたアザナエルは「先に行くぞ!!」と言い残し、攻撃機を引き連れて飛び去る・・・。

真っ白な空間。1羽のアジサシが無音で飛翔する・・・。叫び続けるマリに近づくと、マリを誘うように先を飛びはじめる・・・。堤防の突端に向かって、後を追い、駆け出すマリ・・・・。

「転進完了」響くBLUEの声・・・。何とか落ち着きを取り戻し、頷いて命令を出そうとするエカリル・・・。
「BLUE・・・」

「あなたはまだ・・・そこにいるんでしょう?!!」

アジサシのマイクを通して突然流れ出すマリの声!!目を見張る萩乃!!モニターに映る、アジサシに導かれながら懸命に叫ぶマリ・・・。

「わたしの声が聞こえているんでしょう??!!」

萩乃の見開かれた目に・・・再び・・はらはらと溢れ出す涙・・・・。

「発進・・・」目を閉じ・・・・うつむきながら・・・震える声で指示する萩乃・・・。


轟音を轟かせゆっくりと進みだす・・・・BLUE・・・。

「ねえジャンヌ!!何とか言ってよ!!」BLUEに追いすがり絶叫するマリ!!

「ジャンヌ〜〜!!」

ボロボロと流れる涙・・・・うつむきながら体を震わせ・・・歯を食いしばる萩乃!!

「わたしには・・・・見えているのだ!!」叫び続けるマリ・・・。

「両舷全速・・・」意を決して顔を上げ・・・・・流れ続ける涙をそのままに・・・震える声で・・・最後の指示を出す萩乃・・・。

「目標・・・ノヴァール!!」

「目標・・ノヴァール・・・」後方のエカリルを見つめ、泣きながら復唱するツバエル・・・。
「了解・・・!」耐え切れず・・・泣き伏すように前を向き・・・応答するツバエル・・・。


「あなたの全てが!!その微笑が!!」艦橋に響くマリの声・・・。

マリさん・・・」かすかに頭を振り・・・泣きながらうつむき・・切なく・・・囁く・・・萩乃・・・。

駆け続けるマリ・・・離れていく・・・BLUE・・・。

「ジャンヌ〜〜!!!!返事をして〜〜〜〜!!!」海原に響き渡るマリの叫び・・・。

徐々に浮かび上がり・・・空に向かって上昇し・・・鳥たちと共に・・・南に向かって飛び去るBLUE・・・。


堤防の突端に、只一人たたずみ、荒い息をしながら、消えていくBLUEを見つめ続ける・・・マリ・・・。


「萩乃・・・」放心したような・・・マリの・・・つぶやき・・・・。

   ・
   ・
   ・

ノヴァールに対して攻撃を続けるアザナエル。思うに任せない戦況に業を煮やしたシュバリエルは、敵味方の区別なく周囲を全て焼き払うジェノサイド・モードを指示。オノミルの復讐に燃えるアザナエルだったが、間一髪逃げることしか出来なかった・・・。

雲海上を、後部から一筋の煙を吐きながら飛ぶBLUE・・・。エネルギーも残り少なくなり、ノヴァールがジェノサイド・モードをとったことを悔しがるツバエル。

「ツバエル・・」「はい・・・」エカリルの声に振り返り、息を呑むツバエル・・・。

そこには、真直ぐに立ち上がって右手を胸に当て、ツバエルに敬礼するエカリルの姿が・・・。

「長い間・・・本当にご苦労でした・・・」静かに語りかけるコマンダー・エカリル・・・。


「今までありがとう」

かすかに顔を傾け、朱に染まった満面の笑みでツバエルを見つめるコマンダー・エカリル・・・。

只ならぬ様子に息を呑み、ヨロヨロと立ち上がるツバエル・・・。

「なっ・・・何のマネですかコマンダー!!」うろたえるツバエル!!

次の瞬間。ツバエルを覆うキャノピー!!脱出ポッドとなったそれは下降を始める。

「コマンダー!!!やめてください!!コマンダー〜〜!!」叫ぶツバエル!!

動き出したポッド・・・アームによって艦橋下部の放出孔へ運ばれ・・・瞬時に射出されるポッド!!

「コマンダ〜〜〜〜!!!!」

こだまするツバエルの絶叫・・・滑空しながら降下し・・・雲海に突っ込んで波しぶきを上げ・・・消えていく・・・ツバエルのポッド・・・・。

直後に転移して姿を消すBLUE・・・。

ノヴァールの前面に、只一機残されたアザナエル。チャージが始まったブラスター砲・・・。
「オノミル・・・済まん!!」死を覚悟して涙を浮かべ・・・うつむくアザナエル・・・。

目を閉じたアザナエルに感じたのは・・・軽やかに飛翔し前方に消えていく・・・二羽のアジサシ・・・。

何かを感じて目を開けるアザナエルは・・・その目に映った光景に驚愕する!!

見えたのは、ブラスター砲の輝きを増すノヴァールの真正面に転移し、真直ぐに突入するBLUEの後ろ姿!!

轟音を発して激突するBLUE!!恐怖の叫びを上げるシュバリエル!!爆発する艦橋!!

轟音の轟く中、ノヴァールの破片を浴びながら突き進むBLUE!!

制帽をとり・・・緑色の脚本を両手に持ち・・・潤んだ目でそれを見つめながら・・・囁くように朗誦する萩乃・・・。

「いかなる刃をもってしても切ること能わず・・・。我の内なる荒野に咲ける一輪の薔薇を・・・」

表紙の薔薇を見つめる萩乃・・・。

「薔薇の名は・・・ジャンヌ・・・」静かに目を閉じる萩乃・・・。

「千 光 寺・・・萩 乃・・・」

いとおしむように囁き・・・かすかに微笑みながら・・・白い光に包まれるように・・・消えていく・・・萩乃・・・・。


連続する爆発・・・瓦解するように飲み込まれる艦橋・・・紅蓮の炎に包まれ・・・閃光となって消えていくBLUE・・・。

やがてそれは・・・晴れ渡った南の空に・・・白い十字となって輝き亘る・・・。

黒煙と火の粉が漂う海辺で、潤んだ目でその十字を見上げながら、萩乃を思ってつぶやくマリ・・・。

「ジャンヌ・・・世界に希望の・・・種を・・・まく者・・・」

少し離れて、マリを見つめる仲間達と裕子先生・・・。背後の空には浮かぶのは無数のUFOの姿・・・。

   ・
   ・
   ・

「BLUE DROP」のタイトル・・・続いて「Rosmarinus」・・・・。

傷んだままの、緑色の「オルレアンの少女」を持つ女性。

「あれから30年・・・か・・・」つぶやく女性。
「やっとこの戦争に幕が下ろせるって訳ですね・・・」という若い男。
「いいえ・・・幕はまだ・・・上がったばかり・・・」つぶやきながら、シャトルの窓から外を見つめる女性・・・。

「アルメ軌道母艦へ。こちら、国連和平使節団。着艦許可を要請する」操縦室の無線の声。
「ゲットオールよりシャトルへ。フラフラ飛ぶんじゃない!!エスコートしづらくてかなわん!!」「うるさい!!お前は黙って護衛していれば良いんだ!!」「何だ何だ!!その言い方は!!」相変わらず口喧嘩が好きなツバエルとアザナエル。(笑)

やがて見えてきたのは、青く輝く貝殻状の巨大なUFO・・・。

「アルメ軌道母艦へ。こちらは香月全権の和平使節団。着艦許可を要請する」繰り返すツバエル。

「大丈夫よ・・・・きっと・・・・」シャトルの窓から、青く輝く地球を見つめてつぶやく・・・ミッチー・・・。
   ・
   ・  
   ・
流れるEDテーマソング。


夜空に輝く星・・・・。

寄り添って歩くマリと萩乃・・・・。

飛翔する二人・・・。

マリの流す・・・一粒の涙・・・・。

軽やかに駆ける二人・・・。

向き合って・・・重なり合い・・・離れていく・・・二人・・・。

そして・・・ひそやかに咲く・・・ローズマリー・・・・。


   ・
   ・
   ・
   完

2007.12.29 Saturday

「BLUE DROP」 CD&DVD&本

今朝も眠れませんでした・・・。(笑)いや別に、取り憑かれた訳じゃなく、トイレに起きてそのまま・・・ということですが・・・歳・・ですね。(爆)

先日、「どんな状況?」さんのブログを見まして、13話放映前の時点での鋭い書き込みにタジタジ・・・。(笑)世の中凄い人がいるものです・・・。

ミッチーの「幸運のおまじない」の言葉から、ジャンヌ・ダルクについて調べようかと思って書店に行って一冊購入。パラパラと見ただけですが、少し引っかかる記述がありましたね。これもいずれ・・・。

つられてCDも購入しました。中々良いです。紹介したいところですが、収録されている2曲はどちらも歌詞が只者ではありません!!ちょっとお勉強しないと歯が立ちませんのでこれも後日・・・ああ・・・。(笑)

今日も会社だったのですが、仕事納めだったので早帰り。レンタルDVDを借りてきました。

第1巻は1〜3話収録ですね。プロモーションビデオや、監督と萩乃役の声優さんによる第1話についてのオーディオコメンタリー付きで、これが結構面白い。

見てビックリ!!いや〜記憶があちこち違ってる!!(笑)あの「事故」って5年前??!!早速訂正・・・。(笑)皆さんご注意ください・・・・。(爆)

結局3話連続で見てしまいました。やはり凄いアニメです。美しい・・・アニメです。只・・・子供にはわからないだろうな、と思いましたね。ちまたに溢れる人気アニメとは全く次元の異なるお話だと再認識しましたね。いや〜良いな・・・オタク好みだ・・・。(笑)

DVD買おうかと迷います。テレビはハイビジョンなのに・・・(小さいけど・・・(笑))いまさらDVDは考えてしまいますね。Divxの絵と比べて特別きれいという訳じゃないし・・・。(笑)ハイビジョンのディスク出ないのかな・・・?考えどころですね。

う〜ん・・・13話もまだアップしてないし・・・どうしよう・・・。(笑)財布

2007.12.27 Thursday

「BLUE DROP」最終話を味わう為に

昨晩は「最終話」を改めて見ました。家内と娘も横で見ていましたが、どうもピンとこなかったようです。私なんか寝てからもね・・・夜中に目が醒めて、そのまま朝まで・・・・・頭の中であの場面この場面が渦巻き、あれやこれやの言葉が押し寄せてきて・・・ジワジワ・・・泣けました。(笑)仕事中も頭の中で、受難曲かレクイエムのようなメロディーが渦巻き、時々泣けましたよ。(笑)いや、別に困りませんでしたよ。何しろドライアイなもので。(爆)

今日は、深夜にテレビ埼玉、明日は東京MXで放送されますね。動画サイトにはもうアップされてるようですから筋を知りたいならそれで充分かもしれませんが、やはりTVの大画面で見たほうがいいでしょう。ビデオをセットしてぜひ見て下さいね。

もっとも、うちの家族同様に、今まで見ていない人にはちょっと難しいかな?

そんなことを考えて、ちょっと今までの粗筋と、最終話の見所などを・・・。もちろんネタバレにはならないように・・・・ある程度は・・・(笑)もっとも、私もすべてを知っているわけではありませんから、細部の間違いはあるかも知れませんが・・・。


舞台は瀬戸内の港町。男性が死に絶え女性だけとなった異星人の星。その星から地球に移住しようとする異星人と、彼らが接した地球人の少女たちの間の心の通い合いの様子が描かれる。

移住本隊の到着に先立ち、先遣隊として派遣された5隻の軍艦(宇宙船)。世界各地を極秘に調査するためにやってきたが、そのうちの一隻の戦艦「BLUE」は日本近辺の調査していた。ある日、ある島を現場とした大きな「事故」が発生し、多数の住民と異星人先遣隊が死亡してしまった。戦艦「BLUE」のコマンダー(司令官)であるエカリルは唯一の生き残りである少女を海中に発見して救助する。犠牲者の多さに衝撃を受け、贖罪の意識に染まったエカリルは、少女を救い、その成長を見守る事を自分の務めとして生きようとする。事故による故障を装い、先遣隊司令部との連絡を拒み続ける・・・。

5年ほどの年月が経ち、一人裕福な祖母の元で成長した少女「若竹マリ」は、全寮制の海鳳学園2年に編入。エカリルは同じクラスの委員長「千光寺萩乃」として再びまみえる。「事故」の記憶を失ったマリは、神秘的な萩乃に惹かれながらも、度重なる異様な出来事から、彼女が只の人間ではないということを知り反発する。寮の同じ部屋で過しながら、反発しあいながらも・・・惹かれていく2人・・・。

2人が次第に近づくうち、BLUEとの再接触に成功しエカリルから「報告」を受けたマスターコマンダーシュバリエル。「事故」の影響で?「接触テレパス」という特異な能力を持つに至ったマリを「捕獲」しようとする。これを察した萩乃は危機一髪マリを助けるが、反逆者として追われることとなり、以後数度に亘って他の戦艦と交戦しこれを退ける。

危険の迫るBLUEと萩乃の周囲に対して、学園の生活は淡々と続く。秋の学園祭に上演する劇をクラスメートのミッチー(香月みち子)の原作と脚本で上演することとなったが、ミッチーは偶然見たマリと萩乃、そしてBLUEオペレーターのツバエルの姿をから着想を得る。それは悲劇の主人公ジャンヌ・ダルクの物語・・・。萩野とマリを主演として準備は進む・・・。

マリと萩乃は、クラスメートとの交流や様々な出来事を経て、次第に互いへの思いを深める。しかし、萩乃には、マリが両親を失うことになった「事故」に関し、自分が責任者だったという「真実」を伝え「謝罪」しなければならないという重荷があった。萩乃は何度も告白しようとするが・・・・出来なかった。

ある日、意を決した萩乃は、マリを「BLUE」に招待し、自ら「告白」と「謝罪」をしようとする。しかし、先の交戦で捉えていたアザナエル(「事故」による恋人の死を、萩乃の責任と思い込んでいた)の計略によって、この試みは失敗する。萩乃に代わって、復讐の念に燃えるアザナエルの口から「事実」を暴露するという残酷な形によって・・・。

マリは心を閉ざしてBLUEを去り・・・打ちのめされた萩乃は泣き崩れる・・・。そしてアザナエルの破壊工作によりBLUEは・・・沈んだ・・・。

泣きつづける萩乃を立ち直らせたのは、「事故」で死んでいったアザナエルの恋人オノミルの幻。かつての部下の言葉に、萩乃は再びマリの元に帰る決心をする。

マリは担任の裕子先生(実は政府の秘密調査員)から、両親がマリを守るために彼女を海に投げこみ、その結果萩乃に救われた事を知り安堵する。戯曲「オルレアンの少女」の練習を通じてマリは、萩乃の心の内を、苦しみ続けてきた彼女の辛さに思い至る。萩乃を思うマリの前に、肉体はBLUEに置きながら、他の人間には見えないように転移してきた萩乃が現われる。ほっとするマリ。だが、2人きりのプールサイドで、改めて謝罪しようとする萩乃とマリが語り合っている時、BLUEを再び攻撃しようとするシュバリエルの攻撃部隊が近づき、頭上を通過する。萩乃はまた合う事を約束してBLUEへと去る。

BLUEの修復も進まない状態で敵を迎え撃つ萩乃とツバエル。萩乃の無事を祈るマリは、舞台稽古を続けながら、泣きながら萩乃に呼びかけ・・・萩乃に対する自分の思いを自覚する・・・。

絶望的な状況での戦闘を続けたBLUEは、オノミルの助けによって奇跡的に勝利を収める・・・。そしてこのとき、シュバリエルの元に帰還していたアザナエルは、あの「事故」はある実験の為の意図的なものであった事を知り、首謀者であるシュバリエルに復讐しようと試みるが失敗。銃撃を受け瀕死となりながらも逃亡に成功する。

そして翌日は学園祭の前日。マリの元に萩乃は帰ってきた。準備が進む中、裕子先生は萩乃から異星人の侵略が近いことを聞き出し驚愕する。「この星を守りたい」という言葉を聞きながらも、何をしても「無駄」と断言する萩乃の話に暗澹とする。・・・。偶然話を聞いたミッチーは驚き立ち尽くす・・・。

コスモスの咲く丘の上。前夜祭に賑わう校庭を見て、地球人の素晴らしさについて改めて考えなおすツバエルと萩乃の姿があった。やがてやってきたマリと萩乃は、再びプールサイドで語り合う。思いのたけを吐き出す萩乃。彼女の思いを受け止めるマリ。やがて2人はプールの中で、初めて出会ったあの海に立ち返り、すべてのわだかまりを捨てて、生まれ変わったように、思いを一つにしていだきあった・・・。

新しい未来が・・・2人の前に開かれているように思えた・・・・。

そして・・・一夜明けた朝・・・第13話「最終話」の朝が始まる・・・。

異星人が全世界を襲い始めた中、「事故」の「証拠隠滅」にこだわるシュバリエルは、BLUEとマリに対しての最後の総攻撃を仕掛ける。

「オルレアンの少女」を上演したいマリと萩乃たち・・・迫り来るシュバリエルの艦隊・・・。

マリを少女たちを守る為・・・萩乃は・・・コマンダー・エカリルが選んだ道は・・・。

涙なくして見られません・・・。余りに激しく苛烈な戦闘。苦悩する萩乃たちが描かれます。異星人同士の戦いは、当然の事ながら想像を絶するものとなります。激しくも美しい戦いに・・・。

多分、付いていけないと思う方のおられるでしょうが・・。これは、萩乃の困難な道を鮮明にするためのものでしかありません。磔刑に赴くキリストが歩むゴルゴタの丘への道、ジャンヌが進む火刑台への道と同様に・・・。

良く見つめて下さい。ミッチーの、マリの、萩乃の、ツバエルの・・・表情を、眼差しを、そして涙を・・・。

良く聞いて下さい。彼女たちの言葉を、叫びを、祈りを・・・。

萩乃は・・・あるときは千光寺萩乃として、またある時はコマンダー・エカリルとして戦います。その表情を、凛々しい姿を、そして潔い良い行動を見つめてください・・・。

ああ・・・これ以上は止めておこう。

あとはあなた方が目撃すれば良いことですからね・・・。

さて・・・今夜も眠れるだろうか・・・今も聞こえています・・受難曲が・・・レクイエムが・・・。月

2007.12.26 Wednesday

凄いぞ!!「BLUE DROP」最終話

我慢できなくて・・・千葉TVで見てしまいました・・・。(笑)
泣けました!!!!感動しました!!!!!オジサンなのに・・・。(爆)

予想通りといえばそうだけど、描かれた物語はほとんど伝説的な美しさです!!

万難を排しても絶対に見てください!!私的には、今年のベストですね・・・。

あぁ・・・萩乃・・・・君の笑顔は・・・忘れない・・・・。あせあせ

2007.12.25 Tuesday

バイロイト音楽祭!!

あ〜!!「BLUE DROP」に嵌ってるうちに、NHK−FMのバイロイト音楽祭が始まってしまった!!(笑)

放送は来週月曜日まで、毎日夜9時位から深夜1時〜2時くらいまで。まずは「指環」が4夜、「黄金」「ワルキューレ」「ジークフリート」「たそがれ」「マイスタージンガー」「タンホイザー」「パルシファル」となってます。う〜ん充実してますね!!

今ちょっと聴いてますが・・・良い音してます!!クリア〜でスッキリした音ですね。これは聴き物です!! 

私は、ちょっと気力が持たないので聴きませんが、体力、気力、聴力などが充実されている方どうぞ!!(笑)

そうそう、木曜日のNHK-FM「ベストオブクラシック」ですが、以前紹介した「スウェーデン放送合唱団演奏会」の再放送があります。これはお薦めしますよ!!実は、保存していたはずのファイルが見当たらなくなったので、再放送を待ち望んでいたんです。ラッキー!!(笑)財布

2007.12.24 Monday

東京クラシック地図

東京クラシック地図 (散歩の達人ブックス 大人の自由時間)
東京クラシック地図 (散歩の達人ブックス 大人の自由時間)
2007年12月刊のガイドブックです。

「のだめ」を通してクラシックに出会った編集者が、先輩クラシックファンのアドバイスを受けながら深みに嵌っていく・・・。そんな「場所」を沢山紹介しています。

まずは、名曲喫茶、レストラン、などの初期の触れ合いの場。レコードやCDを流すだけのお店から、サロンコンサートで実演が聴けるお店まで。次が音楽専用ホールの紹介と利用ガイド。そしてCD、レコード、オーディオなどの専門店と進みます。最後の方はもうマニアの世界ですね・・・・。(笑)ここまで行ったら・・・怖いぞ!!(爆)

別にこの通りに「進歩」を目指す必要は無い訳ですが、全くの素人さんがスムースに入り込むには良いガイドだと思います。それぞれのお店の流儀や美点も書かれていて、一から知ろうとしたら何十年もかかるような貴重な情報も沢山あります。う〜ん・・・都内在住の方なら一冊あっても良いかな?

都内に出かけられない方にとっては、雰囲気を味わうだけになりますが、それでも良いんじゃないでしょうか?充分楽しめますね。行った気になってコーヒーを飲む・・・・ちょっと楽しい・・・。(笑)

驚いたのが、昔通ったあのお店が!!

こんな本に載るはずが無い!!と断言できるあのお店が載っている!!ひぇ〜!!(笑)

恐るべし「大人の自由時間」編集部・・・・。(笑)

当然のことながら、この本の内容がクラシックの「全て」ではありません。紹介されてない無数の「場所」があることは言うまでも無い事で、あくまでも初期のガイドブックとして利用して、それぞれの「世界」を発見できる助けになれば良いということですね。

あ〜、都内は遠いな・・・・でもあの店に・・・何年ぶりかで行ってみようか?

インスタントコーヒーをすすりながら妄想に耽る私・・・。(笑)ホットコーヒー

2007.12.24 Monday

忙しい

朝から良い天気。妻は仕事なので、どこかをブラブラ・・と思ったんですが、お掃除と年賀状が・・・・。(笑)

まずは、お掃除!!

浴室、洗面所、トイレ、台所・・・。換気扇と通気孔のルーバーの掃除。ルーバーは細かいので、湯船に漬けてブラシでホコリを落とす。台所の換気扇は・・・羽根の部分は妻がやっていたので、フードの部分を外して清掃。いわゆるレンジフードなので大きいけど、手早くやれば楽勝である。こびりついた油汚れは、ホワイトガソリンで拭けばさらさらと落ちる。当然の事ながら火気厳禁!!窓を開け放ってやるんですよ!!板金塗装だけど、焼付けだからダメージは少ない。心配だったらあらかじめ試す事。

という事でお掃除完了!!ついでにお風呂も片付ける。

次に年賀状。

絵柄は既に印刷済み。実は私、あて名も含めて毛筆で書くのです!!久しぶりだから・・・ちょっと練習したけど・・・。

あ〜〜〜〜ん・・・・・見なかったことにしよう・・・・。(汗)

ゲッ!!印刷が反対!!・・・・これも見なかったことに・・・・。(爆)

親戚関係は妻が書いちゃってるので、枚数は少ない。

はい楽勝!!(笑)


外を見ると、良い天気だよね・・・突然富士山の写真が撮りたくなった!!(笑)
車であちこち・・・しかし・・・携帯のカメラでは無理ですね。



良〜〜く見ると、真っ白な富士山と秩父の武甲山が見える。こんな感じでお茶を濁そう・・・。(笑)日の出

2007.12.23 Sunday

アニメ「BLUE DROP]第12話 「Cosmos」(美しい調和)

Cosmosは言うまでもなくコスモス。花言葉は、乙女の真心、純潔、愛情、調和、美麗・・・。色によって違うという話もあるし・・・複雑・・・。(笑)

あぁ・・・遂に・・破局に向かって動き始めた時間・・・最後の日々が切なく描かれる・・・。

学園祭前日の、浮き足立った寮の朝。前夜の「巨大UFO出現」「謎の発光現象」に関するTV報道が流れる中、萩乃が帰って来る。沸き返る寮生たち・・・。目と目で言葉を交わすマリと萩乃・・・。

鳥島南東の海上で、前夜の発光現象(「メガ・ボマー」の爆発)の痕跡を探す哨戒機。無警告でこれを撃墜した第1艦ノヴァールが浮上する。会議室?に居並ぶ先遣隊コマンダー達を前に、侵攻本体の出発の前に第5艦BLUEを葬ると言うシュバリエル。そこに、一人で現われたアザナエルが立ちはだかる・・・。いぶかる・・・一同・・・。

学園の講堂。
舞台装置と衣装のお披露目が行われ、級友たちは盛り上がる。最後に現われた萩乃は、バトルスーツのような露出の多い衣装に顔を赤らめる。感激する裕子先生・・・。ミッチーは最後の追い込みのために泊り込みを願い出る。

アザナエルはシュバリエルを問い詰める。
「神隠島・・・第5艦BLUEの起こした事故は、あなたによって仕組まれた事だった。そうですね?マスターコマンダー・・・・。エミルフォース・ドライブを暴走させ、不十分なシールドから漏れ出した精神感応波が、フォリメ、そして我々アルメに、どのような影響を及ぼすかを調べる実験台として・・・。あなたは・・・その痕跡を消す為に、かくも懸命にBLUEを無き物にしようとし続けた・・・違いますか?・・・・」
「フンッ・・・だったら・・・何だと言うんだ?」うそぶくシュバリエル。
「ならば!!」声とともに、飛び出したアザナエルは、シュバリエルの頭に銃を突きつけ・・・。
「マスターコマンダー・シュバリエル・・・オノミルの仇!・・・討たせていただく!!」
銃声とともに飛び散るシュバリエルの頭部!!??・・・だが・・・・。

屋上でお昼を食べているミッチーと、萩乃を除く劇のメンバーたち。現代の女子高生役だから、一人だけ衣装のないマリは残念がるが・・・。
「みんな〜かっこ良いね〜!!・・・衣装もだけど・・・大勢で力を合わせて、一つの事をやろうとしてるって言うのがね・・・」しみじみと言うマリ。主役でありながら、人ごとのようなマリの言葉を朱音は不思議がるが、船津丸は共感して言う。

「あたしはさぁ・・・何となく分かるような気がするなぁ・・・。きっと・・・この芝居だけの話ってことじゃぁ無いと思うんだ・・・。あたしはさぁ・・・来年卒業だから・・・次の学園祭の時には・・もうここには居ないんだよね・・・」
「あんたらだってそうだろ!!??今年の学園祭は一度だけ・・・学園祭じゃなくっても・・・1日は1回ずつしか無くってさぁ・・・あたしらはみんな・・・その1日の主役なんだよ!!」しみじみと聞き入るマリたち・・・。

「香月の作った話はさあぁ・・・すっごくいい話だと思うんだ!!」ミッチーを見つめる船津丸・・・。
「その芝居に参加できて・・・あたしはうれしくってさぁ!!」
「だからさぁ!!みんなで力を合わせて!!飛びっきりの1日にしちまおうじゃねぇかぁ!!」
目を潤ませるミッチー・・・・・・感動するマリたち・・・。

朱音の「卒業・・・大丈夫なんだろうな?」の一言に一同笑い出すが・・・ふと・・・憂いに沈むマリ・・・。

驚愕するアザナエル!!
シュバリエルの頭が!!体が!!煙のように消えていく!!そしてモニターに浮かぶシュバリエルの声・・・。
「お前の言う通りだアザナエル。第5艦の事故は、アルメ出発以前から決まっていた・・・」
スイッチが入り、おののくアザナエルが見つめるなか・・・目の前に復元されたシュバリエルが言葉を続ける・・・。。
「その実験の真の目的は・・・エミルフォース・ドライブの臨界反応によって得られる物質の・・・検証にあったのだ・・・この思念凝結兵器のな・・・」
シュバリエルが不適な笑いを浮かべると同時に、我に返った第2艦、砲艦ケルビルーのコマンダー・カサゴルがアザナエルの逮捕を警備兵に命ずる・・・。火炎弾で応戦し逃亡を計るチーフ・アザナエル・・・。

「フンッ・・・愚かな・・・・」艦橋の椅子に座ったまま、はき捨てるようにつぶやくシュバリエル・・・。
   ・
   ・
   ・
昼下がりの午後・・・。科学準備室で、裕子先生と、衣装を着けたままの萩乃が向かい合う・・・。机の中から取り出した拳銃を手にする秘密調査官!!冷たく光る銃口に息を呑む萩乃・・・。
「あなたたち異星人の、正体と目的を・・・教えて欲しくてね・・・」
続く言葉を漏れ聞いて、講堂の使用延長願を提出するため裕子先生を訪ねたミッチーは・・・ドアの外で立ちすくむ・・・。

「侵略??!!」調査官の確認の言葉に、頷きながら・・・萩乃が続ける。
「数日の内に・・・大規模な艦隊の侵攻が・・・始まるはずです・・・」
「そ・・そんな・・・そんな事!嘘でしょ!!」たじろぐ調査官・・・。
「残念ですが・・・」うつむく萩乃・・・息を呑む調査官・・・
「あなたもなの??!!千光寺さん??!!」
「違います!!」叫ぶ萩乃・・・。
「私は・・・・この星を・・・守りたいです・・・今は・・・」消え入るようにつぶやき・・・目を閉じる萩乃・・・。

ドアの外のミッチーは・・・驚愕のあまり後ずさる・・・。

警備兵に追い詰められるアザナエル。その面前に現われたのは・・・愛しいオノミル!!しかし、喜びもつかの間、「それ」はアザナエルの「欲望と恐怖」を具現化した思念凝結兵器によって作り出された「もの」と分かった!!

「どうだ・・・この思念凝結兵器さえあれば・・・この先千年を経てもなお、フォリメを統べることが出来よう・・・内在する恐怖によって・・・」冷たく言い放って、シュバリエルは姿を消す。錯乱したアザナエルは逃げ出すが・・・背後からの銃弾を受ける・・・。倒れたまま動かないアザナエル・・・見る見るうちに床に広がる・・・白い・・・血・・・。
  ・
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学園祭の前夜祭で賑わう校庭。
出店を巡って楽しむ生徒たち、船津丸のように実家の出店を手伝う生徒も・・・。ショックから覚めやらないミッチーは、両親の店の横で茫然として過し母親を心配させる。朱音は、父親である学園長と、ぎこちない一時を・・・。(笑)運転手の長谷川、車椅子のおばあさまと再会して感激するマリ・・・。

「わたしね、おばあさま・・・。この学校に来て、前におばあさまが言ってくれたことが・・・少しだけ・・・分かった気がするんだ・・・ありがとう・・おばあさま!!」周りの仲間達の様子を眺めやって・・・明るい表情で礼を言うマリ・・・。頷いて、優しく微笑むおばあさま・・・。


校庭を見下ろすコスモスの花畑。夕日を浴びて、賑わう校庭の様子を見つめながら、暗い表情で語り合う萩乃とツバエル・・・。
「もう・・・そんなに時間が無いわね・・・」
「恐らく・・・ここ数日のうちには・・・」ツバエルの言葉に頷く萩乃・・・。

「フォリメって・・・不思議な存在ですね・・・」浮遊して、校庭を見やりながら、感心したようにつぶやくツバエル。
「どうしたの?いきなり・・・」ツバエルの意外な言葉に驚く萩乃。
「こんなにちっぽけで、か弱いくせに・・・コマンダーをすっかり変えてしまうなんて・・・少し・・・妬けちゃいます・・・」涙ぐみながら?答えるツバエル・・・。

「変わったのは・・・私だけじゃないわ・・・」萩乃の言葉に、意外そうなツバエル。萩乃の視線の先には、肩を怒らせた様子で丘を登ってくるマリの姿が・・・。

校庭の傍らの木陰で。厳しい表情で、腕組みしながら萩乃との会話を思い起こす秘密調査官。
「そんな!!私たちだって地球を守ること位!!」叫ぶ調査官。
「無駄です!!・・・」断言する萩乃の言葉に、息を呑む調査官・・・・。
「フォリメの力では・・・」力なくつぶやき目をそむける萩乃・・・。
「あなた・・・一体・・・何が狙いなの?」
「私は・・・ただ・・・」覗き込むような調査官の視線を避け・・・口ごもる萩乃・・・。

「せめて・・・せめて学園祭が終わるまで・・・か・・・」現実に戻り、つぶやきながら歩き去る調査官・・・・。

オノミルからお揃いのペンダントを受け取る・・・アザナエルの記憶・・・。白い血の海に落ちた思い出のペンダントは、その血のために作動し始め青い光を放つ・・・。アザナエルの死を確信した警備兵が油断する中、動き始めたアザナエルのゲットオールが突如発砲を初める!!火の海となったハンガーの中に、横たわったままのアザナエル・・・意志を持ったように・・・青く輝くペンダント・・・。
  ・
  ・
夜空の元で、燃え上がるファイヤーストーム。炎を見つめて歓声をあげる仲間達・・・。

青白い照明に照らされて、プールサイドにたたずむマリと萩乃・・・。
「話・・・終わってなかったね・・・」硬い表情で話し出すマリ・・・。
「えぇ・・・まだ・・・きちんと・・謝っていないわ・・・」うつむきながら答える萩乃・・・。
「どうして・・・どうして私に・・・話してくれなかったの?」萩乃に向き直って問いかけるマリ。

「怖かったから・・・」水面を見つめながら語りだす萩乃・・・。
「あの事故で・・・大勢の人を死なせてしまって・・・何も出来ずにいた時に・・・あなたに・・・出合ったの・・・」涙を流し唇を噛みながら、目を閉じる萩乃・・・。

「うん・・・」小声で頷くマリ・・・。燃え上がるファイヤーストームの炎・・・舞い上がる火の粉・・・。

「あなたが!!事故の生き残りって知って・・・驚いて、でも・・・」マリに向き直り、胸の前で両の手を組み、頬を紅潮させ、泣きながら語り続ける萩乃。

「とてもうれしかった!!良く・・・生きて・・・生きていてくれたっ!!・・て・・・」次々と溢れ出す涙が萩乃の頬を濡らす・・・・。

「だから・・・怖くて本当のこと言えなかった・・・言ってしまったらきっと・・・今度こそ・・・あなたを・・・」耐えるように・・目を閉じる萩乃・・・・。

萩乃の肩にかかるマリの左手・・・。

「マリ・・さん?」気付いた萩乃がマリを見ると・・・マリの右手が萩乃の頬を・・・パシッ!!と打つ!!よろめきながら、打たれた頬に手を当てて顔をしかめ・・・「マリさん!!??」と驚いた表情で見つめる萩乃・・・。

「今のは・・・ちゃんと話してくれなかった分・・・」顔をしかめたまま言い放つマリ。

「はぁ?」と戸惑う萩乃。「それからこれが・・・」と言いながら、体の前で揃えた両手を突き出し・・・萩乃をプールに突き落とすマリ!!「あぁっ!!」と叫び、目を見張ったまま、横飛びに水中に落ちていく萩乃!!後を追うように、マリが絶叫する!!

「これが今まで・・心配させた分だ〜〜!!」

驚きの表情で浮かび上がった萩乃の傍らに、叫びとともにその身を躍らせて飛び込むマリ!!

青い水中で、手と手を取り合う二人・・。マリの笑顔に、すべてを理解した萩乃は「もう・・・」と苦笑しながら笑いかける・・・。目を閉じて・・・額を寄せ合い・・・口付けし?・・・抱きあう?マリと萩乃・・・。

「大好き!!」泡に包まれた二人の・・・喜びの思いが共鳴する・・・・。

プールサイドの観覧席で、膝を抱えながら2人の様子を見つめるツバエル・・・。
「コマンダー・・・やっぱり・・・笑ってる方が良いですよ・・・」
せつなくつぶやきながら、青い閃光とともに消えていく・・・。

満月に照らされたプールの中央・・・楽しげに笑いあう二人の声が・・・こだまする・・・。

洋上の第1艦ノヴァール。郭壁を破って、アザナエルはゲットオールで逃亡に成功する。シュバリエルは追跡を止めて出撃の指示を出す。

「目的は、第5艦の殲滅にある!!全艦発進せよ!!」と・・・。

満月の海上を、不気味に進み始めた4隻の艦隊・・・・。
   ・
   ・
   ・
  つづく

「大好き!!」と、初めて出会ったあの時のように、水中で手と手を取り合うマリと萩乃。思いのたけを打ち明けあった2人が眩しい・・・・泣けた・・・。(笑)2人は口付けし、抱き合っていた?それが自然だよね?こらこら百合だ!百合だ!!なんて騒がないでね!!(爆)


とてもプールとは思えぬ底知れ深み・・・出所不明の大量の泡・・・あるいは、ミッチーの地獄耳、萩乃の年齢、冒頭で撃墜される哨戒機・・・細かい事は気にしないことにしようっと・・・。(爆)

ツバエルは・・・うれしかった?辛かった?切なかった・・・だろうね・・・。

そしてアザナエル・・・。瀕死の彼女を救ったのは・・・オノミルの思いか?

驚愕の事実!!シュバリエルのダミー?を創ったのは思念凝結兵器の力?さらに、あの「事故」はシュバリエルの一存か?あるいは軍中枢の意思か?だとしたら、萩乃たちの助かる道は無い・・・。

一つだけあるとすれば・・・ノヴァールの損傷、他のコマンダーたちの思惑、、アザナエルのBLUEへの帰還、そしてオノミルの思い・・・か?あるいは・・・第1話冒頭に登場した国連のおばさん・・・だったりして(爆)

そんなどんでん返しは・・・妄想かな?(笑)


学園祭に沸き返る生徒たち。暗い予感におののく生徒たち。家族と暖かな交流を繰り広げる生徒たち。かけがえのない「幸福の光景」と「忍び寄る影」・・・。

鮮やかな対比で、「悲劇」の全貌を描きつくそうとするこのアニメ。「クロニクル」の中では初期の小さな出来事として忘れ去られるであろう物語ですが、「ちっぽけで、か弱い存在」の人間だからこそ知っている「愛」の形を鮮やかに見せてくれますね・・・。



「今度はもっと・・・きっと素直になれる!!だからジャンヌ!!もう一度私の前に!!」

前夜の練習で、泣きながら萩乃に呼びかけた時、自分を責め続けて生きてきた萩乃の苦しみと、彼女に対する自分の気持ちを、はっきりと自覚したマリ。プールサイドで涙する萩乃の言葉と態度から、彼女の自分に対する思いにも確信がもてた時、マリは萩乃と水中に戻った!!

そう、初めて出会ったあの時の・・・底知れぬ深さの海中へ!

忌まわしい出来事によって出会ったという不幸な過去を捨て、生まれ変わった2人が出会うために!!そう・・・2人は・・生まれ変わった・・・愛する人としっかりといだきあうために・・・。2人の心が・・・一つになるために・・・。


あぁ・・・次回は、遂に迎える最終話・・・・オープニングの絵のように旅立つのだろうか?・・・・笑顔で終われますように・・・。月

2007.12.20 Thursday

コルネーリア・フンケ「ポティラ―妖精と時間泥棒」

ポティラ―妖精と時間泥棒
ポティラ―妖精と時間泥棒
コルネーリア・フンケ 浅見昇吾訳 (2007年11月刊)

2005年からロサンゼルスに住んでいるというコルネーリア・フンケの最新作。やや小振りの作りで、190ページほどなのですぐに読めます。(原書は2004年刊らしいが、作者のHPには掲載されていないようです。なぜ???)

今や大作家と評価されているんでしょうか?彼女の作品は「泥棒の神様」を読んだ事があります。町なかを駆け回る主人公達の生き生きした様子と、不思議な結末の微妙なバランスに唸った記憶があります。その後の作品も、図書館で見つけるたびに手にとって見ましたが・・・。読んでないんですよね〜。かなり分厚くて、なんだか入り難い感じがして。(笑)

今回は、小品という感じだったので気楽に借りてきて読みました。ちょうど時期的にも良いでしょう?小さな妖精の女王と人間の男の子、女の子の冒険物語です。読んでみると分かりますが、これって・・・正統派の妖精物語・・・ですかね。奇想天外なお話というほどの物ではありません。さすがに妖精の本場だけに、やたらと斬新な物には出来なかったのかな?とさえ思えます。ですから安心して読んで下さい!(笑)

フンケらしいといえば、題名にもなっている「時間泥棒」という部分ですかね。これも良くありますが、最後の方で登場する悪役のことです。彼に関しては結構難しい事を言っているように感じました。作者は明確な説明はあえてしていないためかなり???です。(笑)この部分も含めて、後半は分かりにくい部分が散見されるように感じましたが、元々なのか?翻訳の為なのか?分かりません。私だけがそう感じるのかもしれませんし・・・。(笑)ドイツ人だったら楽勝なのかな・・・?(笑)

それから特徴的なのは、登場する人間の子供達がいかにも今風の様子に描かれています。弱々しい男の子、ハリポタにでもいたようないじめっ子(笑)、そして賢明な女の子!!(笑)妖精の女王という古き良き存在を、現代に呼び覚まして活躍させる為には必須・・・でしょうか?特にいじめっ子なんか毒が強すぎ!!とも思えました。(笑)

全体としてはやはり最新作らしく、寓話と取れる部分も見られます。環境破壊や現代人の価値観、ひ弱な現代っ子などに対する女王様の皮肉な見方などは結構キツイ!!(笑)世界的にも影響力の大きい作家として言いたいことが沢山あるけど、今回はこんな感じでまとめてみました、という感じでしょうか?

表紙の絵も含めて、あちこちに挿絵が入っているので、物語の雰囲気がすぐに分かり、容易に入り込めます。ヘタうま風で中々味のある絵ですが、どこを見ても作者名が書かれていません。作者のフンケは、元々イラストレーターだったいう事ですから自筆なのかもしれませんが、何の説明もないのは残念ですね。と思っったんですが・・・よく見たら、英文の中に書かれていました。text and illustrations by Corneria Funke と。(笑)

絵といえば、冒頭にフンケから日本人の読者に対するメッセージが掲載されています。その中に、「絵を送って」という一言が入っています。読んでみてイメージが沸いた方は、作者のHPに送ってほしいそうです。「日本にも沢山の妖精がいて・・・」とあるので、純日本風の妖精を書いて送ると喜ばれるかもしれません。一応断っておきますが・・・「純日本風の妖精って何?」という質問は受け付けませんので、各人考え下さい!!(笑)家

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