2008.06.15 Sunday
吉富 昭仁「BLUE DROP-天使の僕ら」(1)
BLUE DROP-天使の僕ら 1 (1) (チャンピオンREDコミックス)
吉富 昭仁
アニメ「BLUE DROP」の原作としては、電撃コミックスの『吉富昭仁作品集 BLUE DROP』が挙げられる訳ですが、同じ名前を冠したこのチャンピオンREDコミックスのシリーズ本2冊も取り上げない訳にはいきませんね。DVD第6巻の対談の中で、大倉監督がこのシリーズについて随分と困惑されていたように見えましたんで、どうしようかとは思ったんですが・・・。(笑)
読んだ感想は・・・う〜ん・・・吉冨さんて、とってもとっても恥ずかしがりやなんじゃないか?ってことですかね・・・。
アニメ「BLUE DROP」は1999年の出来事でしたが、このコミック版「BLUE DROP 天使の僕ら」は2009年が舞台です・・・つまり・・・来年です。(笑)
公式HPの「クロニクル」によると、2009年の出来事は次の通り。
日本全面降伏
日本政府消滅 異星人による統治開始
異星人による人体実験
第一期日本人家畜化計画
異星人政府による自衛隊再結成
何だか凄いことになってますが、このコミックのお話は「異星人による人体実験」に該当するエピソードなのではないかと思います。「第一期日本人家畜化計画」ってのも少しは関係するかもしれませんが、はっきりとは分かりません。
コミックを手にとって、まずは表紙を見ます。「天使の僕ら」って副題からして、「We who are an angel」と英語も載ってますが何だか意味不明で困惑です。良いのか?これで??と思いますが、まぁ良いでしょう!(笑)
そして裏表紙を見ると・・・・!!
『アルメと呼ばれる女性のみの異性人に支配された近未来・・・。高校生のショータは、アルメによって女性に改造された親友のケンゾーとのSEXを強要される。それも1週間以内に・・・!少年少女の性のサバイバルが始まる!?』
そうなんだ・・・SEXですか・・・!!(爆)
う〜ん・・大倉監督が困惑するのも分かりますね・・・。(笑)
表紙を開けると、2ページ大のポスター?があって、表は少女三人の危ない場面が!(笑)裏は主人公の2人が海岸の堤防で手を重ねて寄り添う光景が・・・。
そして始まる本編は・・・メガネをかけた冴えない男の子ショータの前に、ある日突然可愛らしい少女が現れて一言・・・。
「あの・・・私としてくれませんか?」
オイオイである!!18金である!!(爆)
その雰囲気と言葉使いから、すぐに少女の正体に気付いたショータと気付かれたケンゾーの涙ぐましい日々が描かれる・・・のが第1巻ですが、描かれている絵柄だけから言ったら完全な成人向けの描写です。(よく知らないけど・・・。(笑))レズ、ゲイ・・・そんな描写が溢れていますので・・・お子様に見せてはいけませんよ!!ただ、卑猥な描写とは違いますね。あくまでも美しく描かれていて、吉冨氏のギリギリの配慮が伺われます。
はっきり言って、展開はハチャメチャです。しかもどことなくお気楽な雰囲気が漂っていて、あくまでも明るいノリです。この辺は吉冨さんの個性でしょう。そして所々で・・・極めてシリアスな場面があってアルメと地球人の悲劇が語られる・・・という感じです。
一読して、リリカルさを期待する大倉監督の困惑もよく分かりますし、吉冨さんの変身願望も分かりますね。(笑)
アニメの世界とは全く異なりますが、アルメの側の精神生活の一端が伺われるようにも思えますので、あなたが成人でありアニメのファンでもあるならばお薦めしましょう。
実を言うと,私はBLUE DROPはこっちのほうを先に知っていましたから,コレはどうするんだろう・・・と心配しておりましたが,ついに記事になってしまいましたか.
最低限の配慮というか・・・登場人物が外見的に全て少女の世界というのは,これは配慮というより作者の願望が現れたもののように感じます.記号としての少女性か.まあ,いろいろ問題はありますが,これをどう受け止めるかは人により大きく違う形になりそうですね.