2008.02.23 Saturday
椰月 美智子「しずかな日々」
しずかな日々
椰月 美智子 (2006年10月刊)
新聞の広告が目に止まって借りてみました。野間児童文芸賞受賞作だったかな?
内容は題名の通りですね。著者は「やづき みちこ」さん。(笑)
主人公は少学5年生の「ぼく」。母子家庭に育ち、引っ込み思案で劣等感につぶされそうなひ弱な男の子・・・。
そんな「ぼく」の学校生活が淡々と描かれます。大きな事件と言えば、引越し位かな。新学期早々に出来た元気な友達に引っ張られ、少しづつ広がって行く「ぼく」の世界。母親と離れて引っ越していく事になる「おじいさん」の家。その「おじいさん」と「家」との出会いが彼を大きく、たくましく変えていきます。
古く大きなおじいさんの家・・・二人きりの生活・・・。
板張りの床、広い縁側・・・美味しい漬物・・・。やがてその場に集う子供達・・・。ひたすら描かれるそんな情景がやがて・・・かけがえのない物になっていく・・・。
子供から少年への扉が開かれていく様を見るようですね。
ちょっと地味過ぎて好みに合わないという人もいるでしょうが、素直で純真だった?(笑)自分の子供時代を思い返したいというあなたなら、きっと惹かれると思います。