久しぶりに
あの楽団のご近所コンサートに行ってきました。前回から2年半も経っている???(笑)
一応公演の案内葉書は来るのですが、プログラムが好みに合わないとか、都合が悪いとかあってこんなに経ってしまったのですね。少しは成長したかな?という期待もあって出かけてみました。
創立50周年記念 埼玉交響楽団第65回定期演奏会
熊谷文化創造館さくらめいと 「太陽のホール」
開演 :14:00 開場 :13:30
指揮 :久住純信
ピアノ :田部京子
曲目 :レオノーレ序曲第3番
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番
チャイコフスキー/交響曲第5番
料金 :全席自由 前売券/1,000円 当日券/1,300円
数年前のコンサートではソリストの関係でか?
売り切れ!で入れなかったので、今回は事前に「ぴあ」で購入しておいたのですが、開演1時間前に到着したらすでに並んでいる人が結構いて、また完売?と思いましたが、最終的には・・・九分の入りという感じでした。
今回はピアノコンチェルトの独奏者が、あの田部京子さんですから期待も大いに盛り上がります!!開演2時。席はいつもの二階席中央。ステージ中央には、コンサートグランドピアノがすでにデンと鎮座しています。スタインウエイD-274かベーゼンドルファー記念モデル225のどちらか?・・・ヤマハじゃないと思うけど・・・遠くて字が見えなかった・・・。(笑)
1曲目はおなじみ「レオノーレ序曲」。とにかくカッコ良いこの曲ですから勢いに乗って演奏出来ればOK!のはずですが・・・・う〜ん・・・。(汗)
中々・・・難しい曲です・・・緊張がモロに音に出ていて、恐る恐る弾いてる感触の音・・・
これぞアマチュア!と言う音です。(汗)後半になって何とか勢いが出てきて丸く収まったかな?という感触です。ステージ裏からのファンファーレなど小技も見せてくれましたし・・・ウォーミングアップと言うことにしておきましょうね。(笑)
2曲目は大曲「ピアノ協奏曲第3番」です。
エメラルドグリーン?のドレスをまとった田部さんが登場すると舞台の雰囲気も一変!凄いオーラです!!(笑)
吉松 隆のプレイアデス舞曲集がお気に入りの私ですから期待は高まる一方だったのですが・・・結果的には・・・私には猫に小判でしたね・・・要するに眠かったと言う事です。(笑)
田部さんの演奏は堂々としたもので多分素晴らしかったのか??上蓋全開のピアノが奏でるフォルテではオケの音を消すほどのものでしたし、オケもまずまずの演奏だったと思いますが、いかんせん曲が地味・・・というか私には魅力が分かりませんでした!所々聞き覚えのある部分もあったけど基本的にありがたいお経・・・ベートーヴェンの芸術は、私などには理解しがたい存在なのかもしれませんね・・・。
それでも田部さんの存在感は凄いものでした。多分、当日始めてオケと合わせただけのぶっつけ本番(事前に2回ほど、お弟子さんが音合わせに来ていたらしい)だと思いますし、ギャラもそれなりのものだとは思いますが、
よくぞのこ地においで下さった!!とただただ感謝・・・拍手に応える田部さんは女神様みたいに輝いていました。(笑)
休憩後のメインディッシュはチャイコの五番!!
これも期待が高まりますが・・・難しそうですよね・・・。(汗)
しか〜し・・・・出来は良かった!!素晴らしかった!!(笑)ま〜・・・アマチュアとしては・・・という注釈は当然付きますが、細かな傷は沢山ありながら、全四楽章懸命に弾いてくれました!そして、何より血湧き肉躍るのこ曲の魅力が充分に伝わる熱演だったと言えます!!
細かな事は言えるレベルの私ではないので割愛しますが、まず音の出だしからベートーヴェンとは別物でした。音楽の「感触」が楽団員一人一人に浸透している感じで、細かな部分でも大きな流れでもそれなりに決まっているのです!ミスは当然ありますが致命傷にはならず、全体の流れは淀みなく・・・かなりテンポを落とした部分も多いのですが、変拍子が連続する四楽章ですら何とか弾ききってくれて
正直驚きましたね!!ホルンのソロやフルート、ファゴットなどもまともな音で鳴ってくれてビックリ!弦のアンサンブルもまずまずのレベルで「音楽」を楽しむには不足はありません。あちこちでひやりとすることはあっても、それがかえって刺激になって、最後には背中まで真っ直ぐにして聴き入っていましたね。(笑)
いや〜チャイコの五番てこんなに刺激的だったのか?!!とある種感動しました!(笑)
そして・・・会場熱狂のフィナーレに続いてのアンコールはシベリウス・・・。
フィンランディアの弦楽パートだけ?という感じの叙情的な曲で、いかにもウォームダウンにピッタリですが・・・驚いたのは弦の、しっとりとした深〜〜い音。1曲目の音は何だったのか?というような音が素晴らしかったですね・・・「アンダンテ フェスティーボ (弦楽合奏版)」という曲らしい。
それにしても、今回はベートーヴェンとチャイコフスキーの肌合いの違いに驚かされました。ベートーヴェンて結局は素肌美人、飾らぬ純朴な人柄という感じの音楽ですね。小手先のテクニックでは歯が立たない、実に厳しい音楽です。対してチャイコフスキーは、ハッキリ言って厚化粧!(笑)濃厚な表情付けにはタジタジ・・・圧倒されます!(汗)
CD等を聴いているだけでは何とも感じなかったのに、今日の演奏会での対照的な演奏では如実にそれが示されていたと思います。やはり実演は良いですね!!
という訳で、久しぶりの生音を聴いてきました。
アマチュアでありながらこれだけの演奏をしてくれたのは正直予想外でしたし、1000円の料金も充分に元がとれたと思います。(笑)ベートーヴェンの難しさも実感できましたし、田部さんのオーラにも瞑目させられましたし、何よりチャイコの五番の圧倒的な演奏は・・・
明日への活力にもなりそうです。(笑)次回は来年5月。曲目はメンデルスゾーンの「スコットランド」とシューマンの「春」です!
今から楽しみです・・・。